響く言葉には魂がある(読書メモ)
『人の心を動かす伝え方~響く言葉には「魂」がある』
出口光 著 あさ出版 2015年発行
『天命の暗号』に引き続き、図書館から借りて来た。
この本を読む前日に、夫と口喧嘩をしていた。そのことに軽く触れてみたい。
☆私のささやかな体験
昨日、旅先から帰宅したばかりで、お互いに疲れていたのだと思う。ちょっとしたことが切っ掛けで私の怒りの感情が爆発した。
夫の状況を見て「〇〇した方がいいよ」と注意を促したのだが、夫は私の話を遮って「そんなこと分かっているよ!」と大声を出してイライラをぶつけてきた。
「人から何か言われるのが腹立ってしょうがないんでしょ?だったらもう何も言わないよ!」とつい夫に怒鳴ってしまった。売り言葉に買い言葉・・・・
ああ、別に喧嘩したいわけじゃないのになあ。なんでこんな言い方になってしまうんだろう?夫とは仲良く過ごしたいし、いつも穏やかでいたいと思う。でも、アドバイスしたいこともある。私には筋の通った理由がある。夫は私の言葉を最後まで聞かずに、苛立ちを爆発させてしまう。
そんなことが連続して起きていたタイミングで、この本が届いたのだった。きっと私の伝え方に問題があったんだろうな~と薄々は理解していた。
夫が素直になれないような、つい反発心を煽ってしまうような伝え方を私がしていたのであれば、改善したいものだ。
というわけで、私が学びやすいように現実化がなされたようである。人生はうまくできている。
人とのコミュニケーションで、相手を立腹させてしまったり、誤解されてしまったりしたことがある。自分は伝え方が苦手だ。と思われている方にも参考になるかもしれないので、ご興味ある方は、続きを読み進めていただければと思う。
以下は私の読書メモである。
第一章 なぜ、あなたの言葉は相手に伝わらないのか
伝わらない原因があなたの言葉そのものではなく、あなたが発する言葉の背景にある「本質」にあるのだとしたらどうだろう。
言葉の背景にある本質とは、あなたの「感情・理性」を超えた、本当に伝えたい「想い」。それを知るだけであなたの言葉が自然と変わるだけでなく、相手とのコミュニケーションが劇的に改善される。
人間の内面には「感情」「理性」「想い」がある。
〖心を動かす言葉の三つの法則〗
1,自分の感情・理性をお掃除する
2,本当の「想い」を自覚して言葉にする
3,言葉で相手の心の扉を開く
自分の余計な感情・理性を消してしまえば伝わる
相手に何か伝えたい、考えてほしいと思うのであれば、その伝えたい「想い」、わかってほしいことをしっかりと自覚し、明確な言葉にしなければ伝わらない。
自分は何を伝えたいのか?そこに本当の「想い」はあるのか?
自分の中で、本当の「想い」がはっきりし、それを言葉にできると、自然に言葉にパワーが生まれる。
相手の心に感情や理性のバリアが張られている状態では、いくらあなたが余計な感情や理性を消していても、あなたの言葉に本当の「想い」が表現されていても伝わらなかったり誤解されてしまう。
相手の心の扉が開くとは、相手の感情や理性のバリアが消えた状態。
「想い」を伝える勇気をもつ。そして相手の本当の「想い」を知ろうとする。勇気を持って投げた言葉は必ず相手を動かす。たとえ小さくても、何らかの反応が相手に生じる。さらに相手からの反応によって、様々なことを学ぶことができる。
伝わる言葉にはパワーがある。
第二章 自分の感情・理性をお掃除する
○感情・理性と、本当の「想い」を分けて考える
○心と魂の違い
心~状況次第で揺れ動く、移ろいやすい不安定なもの
魂~一貫性がある。不動のもの
○感情・理性は心の領域、本当の「想い」は魂の領域
感情も理性も肉体を守るために生物学的に備わっているもの。
感情・理性と、本当の「想い」はそもそも生じる領域や次元が異なる。
○本当に伝えたいことは、感情・理性ではない
○理性で抑えても感情を消すことはできない
○心のお掃除
抑え込むのではなく、出てくるたびにお掃除する
感情や理性を消すには、それらがあることをいさぎよく認めて言葉にして出してしまうことが有効
マイナスの感情や理性を認めると、不思議な事にそれらが消えて、本当の「想い」が見えてくる。
怒りや不満、不快などのマイナスの感情は口に出すとすっきりする。言葉を発し聞いてもらうことで自分のマイナス感情を消している。そこには本当の「想い」はない。あっという間に忘れてしまう。たくさん話しても心には残らない。今の感情を言葉にして受け取ってもらうとスッと消えるということ。
例)
【基本1】
「バカヤロウ!」×5回
大きく深呼吸
「ああ、怒っていたんだね」と自分に声掛け
怒りの感情がスッと消える
*マイナス感情を抱いたことはいくら隠そうとしても態度や声表情に現れてしまうのだから、隠そうとするのではなく潔く認めてしまうと、スッと消える。ビックリするほど楽になる。
【2】
もうひとりの自分に聞いてもらう
「自分にはいま、どんな感情があるのか、教えて」と自分自身に質問。メタ認知。
「腹が立っているんだね」一人二役で相談し聞いてもらい受け止める。
理性の場合も同様に。
(例)老人が倒れている場面で、「助けないんだね。会議の方が大切なんだね。」と自分に声掛け。
○心のお掃除は古くからある
神社・茶道・武道の黙想・お経・祝詞・音楽を聴く
悩んだ時、苦しい時、寂しい時は心のお掃除をすればいい。それらは状況次第で起きる一過性のものだから消してしまえる。掃除の後は本当のあなたが出てくる。
第三章 本当の「想い」を自覚して言葉にする
○伝えたいときには「なぜ」を考える
効果的質問「なぜ自分はこれを伝えたいのか?」
「夫婦げんかはもうたくさん」「なぜそう思うの?」「夫婦喧嘩をしなくなったらどうなると思う?」「家族が仲良く暮らしたいから」⇒「家族が仲良く暮らすために、喧嘩はしたくないの」と言えたら喧嘩はなくなるのでは。
「なぜ」は魂の領域から生まれる本当の「想い」に接近する質問。
本当の「想い」は「なぜ」の中にある。何を伝えたいのかよくわからないときには、「なぜ伝えたいのか」を考えると、本当の「想い」が見つかる。その「なぜ」が相手の魂に響く。
○自分の本当の「想い」の傾向をあらかじめ知っておく
「四魂の窓」シンプルな方法
○本当の「想い」がわかるたった二つの質問
1,あなたは情熱的ですか、それとも冷静ですか?
2,あなたは合理的ですか、それとも情緒的ですか?
〖勇〗情熱的+合理的
〖親〗冷静+情緒的
〖愛〗情熱的+情緒的
〖智〗冷静+合理的
○内面にある本当の「想い」を動詞で表現する
志動詞=魂からの本当の想いを自覚しそれを人生でやると決めた事を志という。
ピンとくる動詞を見つけ、人生のエピソードを振り返る。
抵抗を感じる志動詞にも注意。
○志動詞はあなたのなぜを表す
「挑戦する」⇒「挑戦したいから」
これらの「なぜ」を会話の中に入れると本当の「想い」が明確になる。
自分の志動詞を見つけることは、自分の魂の想いを自覚すること。するとどんなときでも、とっさに本当の「想い」を言葉で明確に表すことができる。
○自分の志を一文にする
志動詞+対象+手段
世の中の人々にどうなってもらいたいというのが願いか?
○問題意識から志が見えてくる
問題意識から出発して「なぜ、それをやりたいのか」を探求しながら志にまで高めていくこともできる。
○伝わりやすい話し方にルールはない
さまざまな言語や価値観をもつ人間が集まる海外であっても日本国内であっても同じ。
人生で何をしたいのか。自国への誇り、文化を大切にする気持ち。
流暢に話すことよりも、魂から生まれる「想い」さらには志があることが人生に重要な影響を与える。明確な志にもとづく本当の「想い」のある言葉が相手の魂を動かす。
○間を効果的に使う
そのときどきの相手との関係の中で「想い」が伝わる余韻を味わう。すると自然で効果的な間が生まれる。場面や相手に応じて「伝えたい」と願えば自然とそれにふさわしい話し方になる。そして相手の本当の「想い」と自分の本当の「想い」が触れ合うとき、魂と魂の交流が生まれる。
第四章 言葉で相手の心の扉を開く
○心の扉が閉じている相手には伝わらない
○言葉で働きかけて相手のバリアを消す
相手の心の扉を開くとは、相手にあなたの「想い」を聞く態勢になってもらうこと。聞き手の感情・理性をお掃除してバリアを消す。それが相手の聞く耳を作り出すことに。
○言葉の裏側まで読み取る高度な聞き耳
一時的な感情は聞き流し、かくされている本当の「想い」を正しく受け取る。揺れ動く心の声と動じない魂の声を聴き分ける。
○相手の聞き耳は誰でもつくることができる
相手に好きだと感じてもらうことができれば相手の感情・理性のバリアが消え、あなたに対しての聞き耳をつくることができる。
○わかってくれる人のことを好きになる
会話をしなくても相手の魂の想いを知ることができたら。ほんの一瞬の会話だけで相手を知ることができ、バリアを消すことができたら。
○一瞬で相手を知ることはできる
「四魂の窓」を使う
いまどの窓から物事を見ようとしているのか分かればとるべき対応がわかる。
互いに「わかっている」「わかってくれている」という関係をつくると、愛情や尊敬が生まれる。そして相手のバリアが消え聞き耳ができる。そのうえで本当の想いを話せば伝わる。
○四つの窓を通して相手の特徴を知る
〖勇〗人生に大義を求める。達成こそ命。目標に向かってねばり強くみんなを引っ張る。
⇒「目標を達成するために私の話を聞いていただけませんか?」
〖親〗人生に平和を求める。調和こそ命。みんなのために考え気配りをし自分の役割をちゃんと実行。
⇒「みんながうまくいくために、私の話を聞いてもらえませんか?」
〖愛〗人生に無償愛を求める。愛し愛される関係こそ命。いつも他者の気持ちを考え人を大切にする。
⇒「あなたのことを大切に思っているから、私の話を聞いていただけませんか?」
〖智〗人生に真理を求める。興味こそ命。よく考え工夫し新しい考えや不快考えを持とうとする。
⇒「もっとよくするために、私の話を聞いてもらえませんか?」
魔法の言葉を会話のはじめに付け加えるだけで聞き耳ができる。あとはあなたが伝えたい本当の想いをストレートに言葉にする。
*四魂がどれかが相手の人間性のすべてではなく、場面によって現れてくる四魂が違う場合あり。
○認識バイアス
聞き方の偏り。相手が実際にあなたを否定していないのに過敏に反応してしまう。傾向を知っていれば大丈夫。
○場全体の魂に訴えかける
大勢の人が集まるとその場に魂が宿る。その場に共通する意図や目的から四魂を見つけると一対一の場合と同様に参加者全員に聞き耳をつくることができる。
○聴衆が抱えている感情をズバリと言う
大勢が集まる場では、聴衆の多くが共通して抱えている感情を先に言う事で聞き耳をつくることができる。
(例)「みなさんは、朝早くから退屈な話を聞かされるのは嫌だなと思っているかもしれませんね。」「そうそう」「やりたいことのためにであれば、勉強にもやりがいがうまれるはずです。今日は何のために自分の人生を生きるのかについて話します」
○場に共通する魂を生み出す
全員に共通する魂をあなたの言葉でつくりだす。
(例)「今日の会議は売上の目標を達成するための方法を考える事が目的です。なんとしても目標を達成します。(勇の人の聞き耳をつくる)目標を達成する過程で深く満足してもらうお客様を増やしたいのです(愛)計画的に段階を踏んで進めましょう(智)みんなそれぞれ役割を決めて一丸となって動きましょう(親)そのためにみんなで意見や知恵を出し合いましょう」
こうして全員の聞き耳をつくったうえで会議のテーマに入る。この時点で四魂の人が会議の目的を納得。共通の目的ができたことで一体感が生まれる。場全体に魂が宿り全員が聞き耳をもって参加することができる。
○初対面の相手に聞き耳をつくる
魂の傾向を見分けるトレーニング
コロコロ変わる心の領域で人間関係をつくっても、表面的なもの。一時的で次の瞬間には壊れてしまうかも。その場限りの関係性。
魂の領域にまで踏み込んだ関係性は一貫性があり簡単には壊れない。仮にマイナス感情や理性が働いたとしてもその奥の領域でつながっている。
四魂の窓を使って相手の魂の傾向を知ろうとするトレーニングを通じてあなたは魂の領域で人とかかわることに一歩足を踏み入れる。
第五章 言葉のパワーを使いこなす
○言葉のパワーとは何か
本当の想いがこもったとき言葉に魂が宿る
本質は文字だけでは表現しきれないくらい奥深いところにある。あなたが自分の本質に触れるという体験をしてそれを言葉に表すとき、貴方の言葉は根源的なパワーを持つ。
○人は言葉でつながる
言葉を使って伝えようと努力することでしか本質に触れることはできない。そして人間関係を広く深くすることで私たちは人生を学び成長する。
話す事伝えようとすることの醍醐味は魂と魂の関係を体験することにほかならない。私たちはけっしてひとりでは生きていけない。言葉で自分の魂から生じる想いを伝えることで他者と深い関係性を築くことができる。するとひとりでは成し得なかったより大きな行動を起こすことができる。どれだけ多くの体験をするか、どれだけ人と魂と魂とで触れ合うかで人生の豊かさがが決まる。体験を味わうことこそがあなたの成長。
本当の想いを言葉にして伝えようとしなければ何も始まらない。怖い気持ちは分かる。でもチャンスをみすみす手放すのはあまりにももったいない。本当の想いを伝えるための方法は、言葉のパワーを信じて発する事。発し続けることで本当の想いは確実に伝わりやすくなる。
○言葉を発する勇気は伝える勇気
腹の底から伝えたい事=魂から生じる想い
言葉を発することは自分の本当の想いを自覚し口に出す勇気。勇気をもって発した言葉にはパワーが宿る。
○言葉に対する不安を取り除く
「嫌われたらどうしよう。怖いな」「自分の言葉が伝わらないのではないかと心配」
「怖いんだね」を繰り返す。「ああそうか怖いんだね」と自分で認める。はあ~っと息が抜ける。感情・理性を言葉にするとお掃除ができる。心が穏やかになり自分の魂と向き合うことができる。すると勇気を持って自分の想いを話すことができる。そのとき言葉にパワーが宿る。
「みんなを愛して志の大切さを伝えるぞ!」魂の想いを認める。すると余計な不安がなくなり「よし、やるぞ!」という勇気が生まれ魂にスイッチが入り、想いのこもったパワーある言葉で話すことができる。
○言葉を行動を条件づける
行動を変えたいときには、まず言葉にする。自分自身に言葉がけ。「いまから勉強しよう!」実行したら「よくやったね」と自分をほめることも。もう一人の自分にほめられることが習慣になりとだんだんあなた自身の意思で行動するように。(オペラント条件づけ=行動の結果に対してほめたり叱ったりするどその後の行動が変わる)
○言葉で行動を変えるトレーニング
自身の言葉で行動を変えるトレーニングをすると、言葉と行動を一致させることができるようになる。簡単なことからはじめて自分を褒めるとうれしくなる。あなたが言葉の主人であり同時にあなたが行動の主人になるイメージ。
ポイントは意図をもって言葉を発する習慣を身に着けること。
○意識すると言葉のパワーが大きくなる
言葉を使って意識することで体内の環境が整い肉体まで影響を及ぼす。意識の力を言葉で補うことでさらにパワーアップする。
○言葉を発する勇気が出ないとき。愚痴や嘆きに注目する。
愚痴を言う、嘆くということはその対極の想いを魂にもっているという証拠。愚痴や嘆きの言葉を裏返すとあなたの本当の想いが出てくる。
もっとできる。もっとやりたいという想いがあるから自分に満足できなくて嘆きの言葉となる。愚痴や嘆きが生まれたときは言葉にパワーを与える大きなチャンス。
相手の内面が発するものに耳を澄ませて裏側にある本当の想いを聞き取る。そしてその想いを言葉にする。
それができるようになるとあなたの周りには人が集まってくる。愚痴や嘆きをパワーに変えることができるあなたのそばにいると楽しくて力づけられるから。
○大和言葉がもつパワー
五十音の一つひとつに意味がある。深い意味を知っていると更に言葉にパワーが宿る。
「ア」天、海などの広大な空間
「イ」命
⇒「愛」広大な空間に存在する生きとし生ける命を含むという意味に。
ひとつの言葉にいくつもの意味がある。広がりと深さを感じる。こうした深い見識をもって話す言葉には言霊のパワーが宿る。
第六章 志があなたの人生を開花させる
○自分の志を伝え相手の志を知る
本当の想いを志にまで高める。
志=本当の想いを自覚し、それを人生で実行する!という決意を固めること。
もっともパワーのある会話とは、自分の志を伝え、相手の志を知り、共有すること。初めて本格的な魂と魂の結びつきができる。
「話上手は聞き上手」=自分の志を伝えることができる人は、相手の志を聞き取れる。
○志と夢の違い
心から生まれた願望=夢
魂から生まれた想い=志
志をベースにすると職種も年齢も性格も人間性も人種も言語も越えて分かり合うことができる。
志をもつ人のもとには必ず志をもつ人が集まり新しい出会いの場が大きく深く広がる。
○人間関係の四つの段階
〖心と心の関係〗
レベル1 お互いの概要を知る(知人)
レベル2 お互いの人生を知る(親友)
〖魂と魂の関係〗
レベル3 お互いの志を知る(同志)
レベル4 お互いに「よい世の中をつくろう」と約束する(氣脈)
○志を知ると一瞬でわかりあえる
○志が違っても同志になれる
感情や理性の問題ではない。他者の志を認めて受け入れることで多様性が生まれる。同志の関係ができると様々な能力を持った個性の集まりである強いチームをつくることができる。
○志でつながると少ない言葉でもわかりあえる
○氣脈をつなぎ続ける
「天は人を落としてから使う」出口王仁三郎
人生にはさまざまな苦難がある。それを人間力を磨く機会にすることができる。天はあなたの志を試している。人間力とは究極で崇高な目的のために人の志を見抜き活かすこと。
○すべての人の魂の奥底にある究極の想いが氣脈を生む
目を閉じてあなた自身にむかって問いかけてみてほしい。
「よい世の中をつくりたいと思わないか?」
「みんなが活かされる幸せな社会をつくることに貢献したくないか?」
その答えがあなたの究極の想い。
人生には志をもつすばらしい人達がいる。あなたも志を持って生きると必ず同じく志をもった人たちがあなたに共鳴しともに歩んでくれることを伝えたい。勇気をもって一歩踏み出してほしい。
○天職は志でみつかる
明確な志をもたなければいけないのではない。
志という言葉を胸の内に存在させるだけでいい。そして折に触れて志を探求することが大切。そうすると人生のさまざまな場面でその志という言葉が現れてガイドしてくれる。
志の種を見つけることでいまの仕事を天職にする一歩を踏み出せる。どんな職業も天職となりうる。
○一隅を照らす
自分の志を知ることは自分の有限性に気が付く事。私たち一人ひとりはできることしかできない。だからそれが天職になる。自分一人でできることは小さいが、「一隅を照らす」(最澄)ことはできる。たとえ小さくても自分が置かれた場所で最善を尽くすということ。そしてさらに異なる志のひとたちが同じ目的のためにつながることで、より大きな範囲を照らすことができる。それこそが氣脈をつなぐこと。
○人生の統合とは自分の過去を肯定し未来へとつなぐこと
過去の人生を通して一貫して貫いてきたことは何かと考える。志動詞が役立つ。
過去から現在まで自分が貫いてやってきたことからさらに未来に向けて貫きたい事を認識する。いままでずっとやってきたことなら未来にもできるはず。過去から未来まで行動を貫いている志動詞を見つけることを人生の統合と呼ぶ。
人生の統合ができると、あなたのいまは、過去と未来を含んだ「今」にいることが実感できる。そして志は時間を超えた強力なものになる。この状態を「中今」と呼ぶ。
○先祖、子孫、未来のこどもたちまで統合する
自分の過去だけでなく、親、先祖の志まで受け継ぐ。志は永遠の命をもつ。
○志は過去から未来へ引き継いでいくもの
「夢はたくさんあるが生涯かけてやる夢が志だ。その志は自分の人生で必ずしも実現されなくてもいい。高い志は必ずバトンを受け継ぐ人が出てくる。生きるということはバトンをうけつぎ渡す事なんだ。バトンタッチだな。未来の子ども達の夢や志にかかっている。」(松本零士)
まさに志は時間を超えて引き継いでいくもので、個人所有のものではない。
いろいろな人に話を聞いたり資料を探したりして自分の祖先を調べる。
志パワーは先祖を含めた過去を自分の人生に統合する度合に比例。
未来をみつめて統合すると過去と未来を含めた「中今」に強力な磁場ができる。
過去を肯定し先祖をも統合する。過去から未来へと一貫してつながる志を見つける。このとき志パワーが最大になる。
○失われつつある志
自由=自らが由来であると言う意味。自分で責任をもってやれることをやることが本来の意味。自分の志をもち、相手の志も理解し、互いに助け合ってよい仕事をする。
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