未来を描くと楽しい


 今月始めに、多賀城跡を訪れた。広大な遺跡に身を置いた時、ふと、未来の可能性に思いを馳せた。ワクワクする夢だ。

遺跡発掘ボランティアをしたり、資料整理のお手伝いをしながら、余生を送るっていいなあ~。と。

人生に無駄な体験は無い。

つくづくそう思う。

私は、四年制の夜間大学を出た。英文科だったが、英語を使わないまま30年が経過。もう、簡単な英文すら読めないし、まったく話せない。

だから、意味が無かったかというと、そうでもない。

四年制大学卒業資格があったから、その後、別の通信制大学で一年間学ぶことで、博物館学芸員と図書館司書の資格を取得した。

司書資格は、実際に図書館正職員として七年間働けたし、その時の人脈のおかげで、今、図書館で楽しんでバイトをしている。

英文科の意味はまったく無かったけど(汗)、私が好きな分野で、社会貢献できる可能性が広がった。どんな経験がいつ、どこで功を奏するかは誰にも分からない。それが、人生の面白さである。人生後半にならないと、その意味は見えてこないのだ。

だから、今、うだつが上がらないと、悶々とする必要は無い。目の前に示されたことを、心を込めてやっていればいい。宇宙の采配は、完璧なのだ。

自死遺族であり、鬱病と癌闘病の経験は、催眠療法セラピストとして、クライアントに共感する力になっている。当事者であることと、単なる想像では、共感の種類が若干違うように思う。言葉にならないレベルで、クライアントの力になれるように思う。

HSP体質は、辛かったけど、今は結界を張る等の対策も学んだ。目に見えない世界を感じる能力を開花させるには、必要だったと思う。

一見、不幸体験と認定されそうな事は、ことごとく、人生後半のために欠かせない宝物だったことが、今なら分かる。

頑張って乗り越えてきた私を褒めてあげたい。ありがとう。過去の私がいるから、今がある。ぜんぶ、私には必要な体験だった。

未来を思い描くと、ワクワク楽しい。

夫が今の仕事を退職したら、縄文遺跡の残る地域に移住して、資格を活かして、のんびりボランティアしながら、余生を過ごすのもいいな。

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