妙見菩薩像の謎を追う旅~国府台・歴史博物館巡礼

 令和7年12月10日(水)

【妙見菩薩像の謎を追う旅~国府台・歴史博物館巡礼】


10日に渡る謎解きの旅について6コースを振り返り、いよいよ最後の浦安巡礼コースを残すのみとなった。ところが、今朝になって心残りの訪問場所があることに気がついてしまった。別に、いつ行ってもいいわけなのだけれど、浦安コース最後に妙見島を遥拝するにあたって、「やるべきことは全てやり遂げてきました~っ。」と胸を張って、島に手を合わせたかった。

ああ、そして、今日も天気が抜群にいいのであった。これは行くしかない。

心残りだった訪問場所は、次の三つだ。

①国府台

狩野浄天ゆかりの地が「欠真間」という地名だ。地名の由来を調べてみると、真間とは崖の意味。そして「欠真間」とは、崖が崩れて土砂が堆積したところ。つまり、崖とは下総台地(国府台)のこと。欠真間の土や砂は、国府台の台地が長い年月をかけて崩れ流れて堆積したわけである。浄天が活躍し、骨を埋めた地のそもそもの土の源に当たる。そうなると、国府台は私にとってはもはや聖地だ。

*「欠真間」の地名由来については「欠真間について(参考)」という12月10日投稿に詳細を別掲載しました。


②市川歴史博物館について

https://www.city.ichikawa.lg.jp/edu14/

市川市役所で観光地図をもらった時、職員さんから「内匠堀のことを調べているのなら、ちょっと遠いけど歴史博物館に行った方がいいよ。学芸員がいるから質問してみたらいい。」と勧められたのだった。もしかしたら、図書館の資料以上の何かが分かる可能性も残されていた。

③内匠堀開削スタート地点

堀は、大柏川から水を取っている。大正時代の地図を見ると、現在の大柏川と真間川が交差しているあたりから開削を始めたようだ。水源から堀の全行程を歩くのは無理だけれど、せめて開削スタート地点は見ておきたかった。


9時10分 JR市川駅スタート

朝7時台に信号機故障があったそうで、上下線とも遅延し、なかなか電車に乗れないというハプニングがあった。本当は駅からバスに乗って、先に歴史博物館へ行こうと思っていたのだが、気持ちが乱れてしまった(なぜか足が震えていた)ので、予定を変更し逆ルートを行くことに。まずは江戸川沿いを歩いて国府台を目指すこととした。自然の広大な景色の中に身を置いて、心を鎮めたかった。これは結果的にとても良い選択だった。だから、電車が遅延してくれてラッキーだった。


駅から歩いて15分ほどで江戸川の遊歩道に到着。目指す里見公園は1キロ先だ。


美しい景色に心が開放され、乱れた心が癒された。深く深呼吸。やっぱり、朝のうちに江戸川へ来て正解だった。遊歩道独り占め。


富士山だ!


里見公園
有名な国府台合戦が行われた国府台城跡
https://www.city.ichikawa.lg.jp/gre04/1111000001.html


城の痕跡


夜泣き石と里見軍戦死者の霊を弔う碑


高台から対岸を眺める
ここで、里見軍は北条軍とにらみ合ったのか

明戸古墳石棺
古墳時代の豪族の墓


江戸時代の国府台


森林浴♡


じゅん菜池緑地
https://www.city.ichikawa.lg.jp/gre04/1521000002.html

里見公園から歩いて行ける


可愛い水鳥がたくさん


「水と緑の回廊コース」の道
https://www.city.ichikawa.lg.jp/gre04/1111000070.html

京成国府台駅より、江戸川 里見公園 国府台緑地 じゅん菜池緑地 小塚山公園
 堀之内貝塚公園 堀之内緑地を巡り、北国分駅をゴールとするルート

とても気持ちよい散策道で激推し!
MAPはこちら↓
https://www.city.ichikawa.lg.jp/common/000116844.pdf


いよいよ、堀之内貝塚公園 到着


ずっと来たかった市川歴史博物館
ドキドキ・・・



江戸時代末期の巨大地図パネル
内匠堀が描かれていた(涙)
源心寺と欠真間の地名もしっかり記載されていた


好きすぎる展示 パート1

この江戸時代の地図が好きすぎて何度も見てしまう
左にあるのは、行徳 笹屋うどん店の看板


パネルに内匠堀の説明も

博物館パネルの浄天供養塔



ちなみにこちらは、二日前に私が源心寺で撮影した供養塔の写真
案内板が無かったので、自信なかったのだけど同じ形なので、ほっとした



妙見信仰のパネルも!大収穫だ


好きすぎる展示 パート2


好きすぎる展示 パート3
辻切り
藁の大蛇 目玉がかわいい

https://www.city.ichikawa.lg.jp/edu09/1541000011.html


大正時代の里見公園から 江戸川の眺め

じっくり展示を見て回った。お客様は私一人しかいなくてとても静かだ。
博物館の方々の朗らかな笑い声が事務室から漏れ聞こえていた。楽しそうだ。
通りかかった一人のスタッフさんが、「こんにちは!」と声をかけてくれた。
澄んで、とても綺麗な目をしているなあと思った。きっと好きな仕事なんだろう。
内匠堀について質問したら、わざわざ学芸員を呼んでくださった。有難い。

内匠堀については市川市の図書館で閲覧した本『内匠堀の昔と今』が一番詳しく、これくらいしか資料は無いと言う。
妙見島についてはほとんど調査していないそうだ。
内匠堀の源や、大柏川ルートについて現状を教えてくださった。市内は暗渠になっているので、ほとんど昔の面影は残っていない。交通量が多いので見るのも大変だとのこと。
内匠堀が描かれていた江戸時代末期の地図が掲載されている図録が無いかどうか聞いたところ、「画像ならあるので、印刷して差し上げますよ。」とおっしゃってくださった。
好きすぎる展示パート1のあれのことである。
「ああ、来た甲斐がありました。ありがとうございました!」と頭を下げた。
学芸員さんの微笑みから人柄が伝わってきた。
こういう職場があったら働きたかったな~と思った。
(私は30年前に博物館学芸員の資格を取得している。活用できなかったけど)

胸のあたりをほんわかさせつつ、いただいた江戸時代の地図を抱いて、まるで夢の中を歩いているような心地で博物館を後にした。
貝塚公園なので遺跡を見てまわることもできたけど、博物館であまりにも幸せな時間を過ごしたので、大満足だった。
また来たらいい。貝塚は次の楽しみにとっておくことにした。



博物館を出てバス停へ向かう道で、ふと空を見上げたら、日暈が出ていた
天からの祝福のサインだ。
私は転機には、必ずこの日暈(ハロ)を目にするのだった。

一時間に一本しかないバスだったが、ベストタイミングで12時28分のバスに乗車し、市川駅へ。この後、本八幡駅へ移動して、内匠堀開削スタート地点を見に行くかどうか迷ったけれど、今日はこれで終わりにすることとした。満足感で胸がいっぱいだった。お腹も空いたし、家に帰ろう。
今日は15000歩 10㎞歩いたことになる。体質改善チャレンジの運動の方もバッチリだ。

約3時間の散策コースだった。下総台地の自然も歴史も満喫できる「水と緑の回廊コース」をぜひ、歩いてみてはいかがだろうか。日頃の疲れも癒されて、元気回復できること間違いなしだ。




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