アヴェマリアとベツレヘムの星

 昨日は、お仕事として催眠療法セッションをやらせていただいた。

クライアントは施術が二回目のKさん。

Kさんとは、10月に催眠のセミナーで初めてお会いした。会場ではあまり交流が無かったのだが、お互いに「ああ、やっと会えた!」という感覚になっていた。セミナーからの帰り道、偶然同じ電車で帰ることとなり、夢中でおしゃべりをして意気投合。私のセッションに興味を持ってくださり、後日わざわざ自宅まで足を運んでくださったのだった。

このように、不思議なご縁を感じるKさん。過去世のどこかでご一緒しているのか、出身星が同じなのか、定かではないが、魂は古くからの知り合いのようだ。それだけは感覚として分かる。何故かと言うと、一緒に居るとものすごく安らげて、言葉がいらなくなる瞬間が訪れる。「私はKさんのことをずっと前から知っている。」と確信がじわじわと湧いてくるのだった。そしてその感覚をKさんも感じているということで、私の一方的な勘違いではなさそうなのだった。

さて、セッション前に、雑談をしていた。どんな流れでそのような話題になったのか、覚えていない。二人で歌の話を夢中になってしていた時だった。私はふと、アヴェマリアを歌いたくなったのだった。人前で、歌うなんて、あり得ないことだが、何故かKさんの前では、自然と歌が流れ出てくるのだった。私にとって、この時この瞬間にアヴェマリアを口ずさむことが、呼吸のようにナチュラルな流れだったとしか言いようがない。

私のアヴェマリアに、Kさんも声を重ねてくれた。二人で、歌いながら、幸福感に包まれた。向かい側に座っているKさんの目がキラキラ輝いていて、とても眩しかった。よく、少女漫画で、女の子の瞳に星が散りばめられている絵があるけど、本当にそんな感じ。Kさんの目の中に星空がある。星がスパークして、まわりがキラキラしている。なんて美しいのだろうと、感激しながら歌っていた。歌い終わった時、涙がツ~っと流れ落ちた。

顕在意識では何も過去のことは分からない。ただただ、懐かしい感覚を味わっていた。

「私、アヴェマリアが大好きなんです。お風呂入りながら一人で延々と歌って、恍惚としてしまうくらい。何となくですが、私、前世のどこかで、修道女だったんじゃないかな~。少女の頃、修道院に入るのに憧れていました。俗世間から離れて、美しいものだけを見て生きていけたらなあと思ってました。修道女としての生活には、とても親しみを感じるんです。マリア様も讃美歌も大好きです。」と語ったところ、何とKさんも昔、修道女になりたいと思っていたことが判明し、笑ってしまった。

「どこかの前世で、同じ修道院でこうやって歌っていたかもしれないですね。」と語り合った。

セッションが終わり、駅までKさんを送っていく道すがら、また二人で歌を歌いながら歩いた。もちろん小声で。もう暗くなっていて、上空に力強く星が輝いていた。金星だろうか。いわゆる一番星。その星を見上げながら、二人でどちらからともなく、クリスマスの讃美歌を数曲歌った。歌詞の分からないところはラララ~♪で。数人の通行人とすれ違ったが、恥ずかしいという思いはなかった。私は、「あの星に向かって歌っているの。」と上空を指さした。Kさんは、「なんだか、涙が出て来た。」と言って、目を拭った。駅までの道は、いつもの道なのだが、私たちにとっては神聖な道だった。きっと魂の本質につながる道を共に歩いていたのだと思う。本質の愛の光に戻っていく道。時空がどこかに消えてしまって、純粋な宇宙の光だけが瞬いていた。

「瞬光」というワードが胸に去来した。

夜、入浴しながら、アヴェマリアを繰り返し歌った。だんだんいい気持ちになってくる。恍惚としていたら、とある記憶がドッと流れ込んできた。情報は一気にまとめて来るので、それをじわじわ解凍(解釈)していくような感覚。どうやら前世のようだ。

フランスの片田舎か東欧。

最初、東欧と思ったのだが、イメージにトリコロールカラーが出て来たので、フランスなのかも?と思い直した。

土のエネルギーを強く感じる。洗練されていない、田舎の純朴な地域。

10代の女の子。白い肌、ポッチャリした顔。眉が独特で意志が強そう。若いエネルギーで、はち切れんばかりだ。ピチピチしている。

名前はマルグリット。お花のマーガレットの意味なのだが、発音がちょっと違うようなので、頭の中で反芻しているうちに、マルグリットで落ち着いた。後でネットで調べたらマーガレットのフランス語読みがマルグリットだった。納得!フランス語圏の出来事だったのだろう。

マリア様の像がある修道院。朝から晩まで、奉仕作業がある。畑を耕したり、パン焼いたり、麦を粉にしたり。若い修道女たちは、手を動かしながら、歌っている。ず~っと。おおらかな土地柄だったのだろう。日本でも、田植えや、木を伐り出す時など全員で力を合わせるため歌う。ヨイトマケの唄もそうだろう。歌うと、不思議と力が湧いてきて、一体感を味わえるので、あまり疲れないという効果がある。盆踊りもそうだけど、宇宙につながってしまうのだろうな。ちなみに、祭り(神々と喜び楽しむこと)は「祓い」の効果があるらしい。魂についてしまった余計なものを祓うことは、純粋な光(神のエネルギー)に戻っていくことになる。修道女が歌う行為は、神と共に喜びを分かち合う意味があったのだろう。

修道院の庭でのワンシーン。野の花が咲いている。シーツのような布を広げて干しながら、太陽の光を燦々と浴びて、お日様の匂いを胸一杯吸い込んで、歌っている、とても眩しいシーン。

「シスター○○、歌ってください!」

マルグリットは、誰かに甘えるようにお願いしている。周りの修道女仲間も、憧れの眼差しで、シスター○○に声をかけて懇願している。

背の高い、ほっそりした女性が美しいソプラノで歌い始める。やがて皆で合唱が始まる。お姉さん的存在のシスター○○のことを、マルグリットは大好きだった。ここで幸せな数年間を送った。昼間の8割の時間は皆で歌いながら修道院の作業していたようだ。信仰と歌と生活が密着していた美しい日々だった。

歌っている時は、ありのままでいられたから、嬉しくて楽しくて幸せを感じていたのかもしれない。ありのままとは魂の本質をそのまま肉体を使って表現することにつながる。

今日の私とKさんに重なる。二人で星空の下、讃美歌を歌っていた時のあの幸福感を思い出す。ああ~ここに繋がるのかと思う。

 黒いマントの死神のイメージ(ペスト?)

遠くを飛ぶ飛行機の大群(ヨーロッパ対戦)

水の中

ベツレヘムの星というワード

等々、断片的イメージがパッパッと移り変わったので、時代に翻弄された前世のようだ。入浴中の自己催眠では、詳細はつかめなかったが、この幸せな数年間が、数ある転生の中でも輝いていたように感じた。

シスター○○が、Kさんだったのだろうか。

いつも温かく優しく、目の輝きの美しい女性。シスターとKさんが重なるように思った。

後で気になったので、ベツレヘムの星をウィキペディアで調べてみた。ベツレヘムの星が何星であるかは所説ありはっきりしていないようだが、クリスマスツリーのてっぺんに輝いているのがそうらしい。キリストの誕生を知らせた星だとか。八芒星(オクタグラム)で表現される。ふと、Kさんと歌いながら見上げた夜空の一番星を思い出した。あれが金星なら、修道女だった頃の私たちも、見上げていたに違いない。金星をベツレヘムの星と捉えていたとすれば、マルグリット達にとって特別な意味を持つ輝きだったことだろう。

「あの星に向かって歌っているの!」と私は夜空を指さした。あの言葉は時空を超えて届いたマルグリットの思いだったのかもしれない。

ちなみに、「瞬光」というワードが胸に去来していたことにも、シンクロニシティが起こっていた。このことについても触れておきたい。

私は、セッション前に、Chie artさんの「光の伝言」カードを引いていた。「今日のセッションでのメッセージをください。」と意図しておいた。催眠セッションは、セラピストはクライアントに対し、一切判断しない。だから、どんな気付きが起きるのかはクライアント次第なので、このオラクルカードの意味をKさんに伝えるつもりは無かった。ただ、興味本位で一枚引いておいたにすぎない。出て来たカードが「瞬光」だった。


「瞬光」メッセージ

~私たちは、自分を表現するためにこの地球に降り立っています。本来、表現とは、外側の誰かに向けて行うことではありません。表現とは、自分が自分であることを伝えること。そのための手段として、言葉が絶対に必要なわけではありません。自己表現とはあくまでも自分が好きなことや思っていることの体現です。誰かのためではなく自分のために、自分を表現してみましょう~51頁一部抜粋

セッション前の雑談で、Kさんが「私の声で歌いたい!」とおっしゃった時、私の魂が反応して、泣きそうになっていたこと。そして、セッション後での気づき、最後に夜空に輝く金星(ベツレヘムの星)の全てが一本線で繋がり、大いなるメッセージとして浮き上がってきた。私たちは、こうやって本質の光に導かれていくのだと、胸に込み上げてくる不思議な何かを感じたのだった。

以下に、私からKさんに送ったメールの文章を紹介したいと思う。


「Kさん

声のこと、ありがとうございました。

「私の声で歌いたい。」とKさんが、雑談の中で言った時、なぜか胸にすごく響いてきて、涙が出そうになったのですが、今思えば

「自分の声で誘導したい。」という私の内面からの声とシンクロしてたのかもしれません。

Kさんのおかげで、次のステージに行けそうです。

クライアントさんの2割くらいは、私のこの個性的な声が苦手なようで、私はそちらにばかりフォーカスして、声を飾ろうとばかりしてきました。たいして変わらないのですが。

ソプラノなのに、アルトに憧れて無理して歌う歌手みたいな感じかな。

Kさんが、音域は練習すれば広げられる。自分の声で歌うと、カチッとはまる瞬間がある。(宇宙や天とつながる?本質と同化するという意味に取れました。ベルカント唱法の教えみたいですね。喜びを土台に歌う。)

と、実際に自分の声と、作った声で歌い分けてくださいました。

聴いた感じは似てましたが、エネルギーの繊細なまろやかさ、癒し波動がまったく違いました。

これは、愛のエネルギーなんでしょうか。

このような角度からヒプノの誘導に応用できるなんて、びっくりでした。

私の声を出していいんだよと、真っ直ぐな目でしっかりと言ってくださった時、しがみついていた怖れが溶かされて消えていきました。

Kさんは、無意識に私をカウンセリング&ヒーリングしてくださいました。

声についての、数々の思い込み、劣等感が一気に外れた瞬間でした。

あ、私、出来るなと、腹の底から予感がわき上がり、身体が温かくなりました。

なかなかスクリプト台本を手放せなかったのも、暗記を途中で諦めていたのも、「どうせ私には無理」みたいな、自信の無さがありました。

今、心から、「また、A(Kさんの前世)さんに会いたい。私の声で!」と思います。

手術後の自宅療養期間を利用して、スクリプトの流れをしっかりと身につけるところから始めようと思います。

やる気を起こさせてくださり、心から感謝しています。

一緒に歌っていると、Kさんの目の中に、星空が見える気がしました。光がスパークして、キラキラ眩しくて、二人で銀河を漂うような、安らぎがありました。

至福の時間でした。

アメージンググレイスも、いいですね。

一緒に歌いたい曲リストに入れておきます


☆追記

シンクロにシティついでにもう一つ。

今年5月。

S市の魂の兄から、とある書家の色紙作品を贈られていた。

その毛筆の書は

「瞬光」

魂の兄が、Chieさんのオラクルカードを引いて、私へのメッセージとして

書家の方に依頼し、作品にしたためてくれたものだった。


「あなたは無限の可能性をもっています。

まだ知り得ていない自分自身が存在しています」


今年の春ごろのことだから、私はまだ全然自分に自信が無くて

この贈り物に勇気をいただいたのだった。

いつか、可能性を花開かせられたらいいな~と思って、リビングの目立つ位置に飾っておいたのだった。


昨日kさんから、はっきり言われたのだった。

「あなたの声は、癒しの力がある。自分の声を発するようにした方がいい。

もう、あなたは出来ている。出来ているんだから自分を縛って隠さなくていい。

ありのままで、そのままでいい。あなたの声を出すようにして。」と。


私は、声を使って、自己表現をしていくのだろう。

手段は、催眠誘導だが。kさんから大きなヒントをいただけたように思う。


瞬光=一番星=ベツレヘムの星

喜びの光。それは魂の輝き。

宵の空に、真っ先に輝きを放つその存在は

わたしを表現したくて、待ちきれなくて、うずうずしている。

高鳴る胸の鼓動にも似ていて

星の瞬きが、命の鼓動にリンクしてハーモニーを奏でているようだ。


2022年クリスマスの時期に

この気付きに至りました。

ずっと見守ってくれていた魂の兄に感謝。

なんて幸せな一年だったのだろう。人生はこんなにも豊かで美しい。

ありがとう。

すべての輝きに愛を贈りたい。

歓喜の光たちに祝福を。



コメント

このブログの人気の投稿

和解〜そして次なる冒険へ

透明になっていく

妖精を見た