宇宙源の光

 催眠セッションをさせていただいた。これは、クライアント様の体験であるが、多くの方々を勇気づけるエピソードだと思うので、個人情報に配慮しながら、書いておきたい。

Aさんは、過酷な人生を体験してきた。傷ついた過去の自分自身に向き合い、催眠療法でコツコツ浄化を続けてこられた。

Aさんが本来の自分の輝きを取り戻すために努力してきたことは、もちろん催眠だけではない。私は彼女のリバースプロセスのほんの一部(数ヶ月)帆走させていただいたに過ぎない。

しかし、今日という日をAさんと共に体験することが出来たことは、巡り合わせの奇跡、大いなる意図を感じさせるものだった。

私は先日の土日で、宮崎ますみさんのワークショップに参加して、たくさんの刺激をいただいていたため、早速、病(人生の不都合なドラマ)の利得について、Aさんにシェアした。

そして、そのドラマを握りしめているのは本人であること。「もういいよ」と自分に声をかけてあげれば、手を緩め手放すことも出来る。なので、やるかやらないかはクライアント次第なのだが、セラピストは、相手の頑なな心を緩ませ、励まし、勇気づけることは出来る。コミットする道へさりげなく誘いつつ、背中をそ~っと押してさしあげるくらいは出来るのかもしれない。そんなことを話し合った。

Aさんはセラピスト仲間なので、共通の関心事は多い。ついつい、熱く語ってしまう私であった。

人生で同じような不都合な体験を繰り返してしまう方は、潜在意識の中で、堂々巡りをしてしまっているのだ。思考では、「なぜ私は、また、このような深刻な病になってしまったのだろう。」「なぜ、この苦しい現実が起きるのだろう。」と、悩む。何とか改善策を求め、瞑想や○○セラピーに取り組むかもしれない。

しかし、潜在意識の中にアクセスすると、意外なことが分かる。催眠療法では、それに自分で気づく。自ら握りしめていたものに気付き、傷ついた自身を癒し、不要なエネルギーを手放していく。この浄化作業を繰り返しながら、本来の輝く自分、純粋な自分に戻っていく。

傷ついた過去の自分、閉じ込めた自分は数えきれないほど出てくるだろう。潜在意識を掘れば掘るほど、癒されたい自分が見つかる。しかし、浄化しなければ、そのまま不要なエネルギーを抱え、体験する必要のないドラマ(未解決のドラマ=カルマ)の輪から抜け出せない。

催眠療法は、自己催眠でも浄化作業が可能なので、一回覚えてしまえばお金もかからず気軽な手法だ。焦らず、一歩一歩、一つずつ。部屋の掃除と同じ。放っておけば散らかるが、日々、少しずつ綺麗にすれば、心地よく暮らすことが出来る。

潜在意識の浄化は、このように、生きている限り、続けるのだと思う。日々入浴して、身体を洗うのと同じ。人間だもの。生きていれば、日々何か要らないものをつけてしまうものだ。イライラしたり、悲しくなったり、不安にかられたり。生きているんだもの、当然何かは起きる。

でも、それがやりたくて、私たちは今、人間をやっている。本当は、それが楽しいから体験している意識エネルギーなのだ。

浄化のコツは、不都合な現実に振り回され、感情と一体化してしまわないこと。それでは潜在意識の自動操縦に支配されている。その感情を切り離し、観察者の視点になることが大切だ。そんな難く考えない。「あ、私、また○○を体験しちゃった。○○って感じているんだね。」意識して、コントロールを自分に取り戻していく。イライラしている自分を観察できれば、原因に気づくことも、反応してしまう内面の傷にも思い至ることが出来る。そこまで来れば、後はいくらでも対処できる。

感情は「私」ではない。だから観察できるのだ。本質の「私」は、純粋な光であり愛そのもののエネルギーだ。宇宙源へ帰ろうとしているチャレンジャーであり旅人だ。

さて、前置きが長くなった。A さんの話題に戻ろう。

今日は、いつものように、Aさんの癒すべき過去の体験へ退行予定だった。退行前に、安全地帯という高原のお花畑へ誘導した。

Aさんは、イメージの中で、いきなりぐんぐん、上昇を始めた。ご自身は、大層ビックリされていた。何が起こるんだろうと、慌てたそうだ。しかし、潜在意識に導かれるまま、このまま上まで行ってみたいと思った。

行き着いた先は、光だった。静かで、平和で、すべてが繋がっている意識。もしかしたら、これが宇宙源かもしれないと感じた。長い旅を終え故郷にやっと戻ってきた感覚になっていた。

その場所で、Aさんは、メッセージを受け取った。「もういいよ。」と。

Aさんは、気づいた。魂の学び第一回目が終了したこと。癒し作業終了宣言がなされたことを。

Aさんは、宇宙源から卒業証書を受け取った。そして、魂の学び第二回目に「行ってらっしゃい」と送り出されたのだった。Aさんは、これから大切なことを人に伝えていくフェーズに移行した。

Aさんのこの体験を覚醒、目覚め、覚り、光明と言うのか、一瞥体験と言うのか、私にはよく分からない。しかし、リバース体験であることは確かだ。古い殻を破り、再生した。次なる魂の使命に向かって、羽ばたく蝶に変容を遂げたのだ。

魂の第一回卒業式に、思いがけず立ち合うことが出来、感動でうるうるしてしまった。Aさんは、本当に美しい表情をされていて、純粋性がキラキラ輝きを放っていた。

Aさんの今までの長い旅路を思うと、敬意を感じずにはいられない。Aさんは「諦めず続ければ、必ず良くなる!」と信じて、自身でも行動されてきたし、クライアントにも向き合われてきた。

Aさんの、今回の体験は、多くの方々に勇気や希望を与えるエピソードだと思うので、書かせていただいた。

過去の傷ついた自分や、病の原因に向き合うのは、何だか怖いと感じる方もいらっしゃるだろう。

もちろん、人生のプロセスだから、今のあなたをそのまま味わうのは、間違いではない。それも大切。

しかし、魂は成長する。潜在意識を通して、蛹が蝶になるタイミングを知らせてくる。そのタイミングが、不都合な出来事や病のドラマ(幻、ホログラム)として、現れてくる。

導きのままに、宇宙の流れのままに、身を委ね、直感に従い選択をしていけば、きっとどこかで、変容を体験する時が来るだろう。

出来事、病を今一度、宇宙からのギフト、またはコーリングだと見なしてみてはどうだろうか。

道は自分で選べる。あなたの人生を生きてほしい。輝きながら、生きてほしい。そのために、今を生きているのだから。

あなたは、純粋で自由な意識エネルギーなのだから。

催眠療法があなたを思い出すお手伝いができるかもしれない。


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