前世療法体験~ゴジラ編

 引き続き、退行催眠療法セミナーでの前世療法体験を紹介したい。

☆テーマ

女性性を閉じ込めてしまった原因が前世にあるなら、その場面を再体験し、癒したい。

☆最初の場面

30歳くらいのがっしりした男性。黒、茶、白の混じった天然パーマの髪。日に焼けた肌。粗末なゴワゴワした布をかぶったような服装。ドイツ。紀元〇百年あたりか?名前は、ゴジラ・・・と聞こえた。思わず、催眠中ながら笑ってしまった。

☆ゴジラの家

森の中。丸太で組んだ小さな家。家の中は床に木の破片が散在している。作業台のようなものが見える。

☆食事場面

外で焚火をしている。何か動物の肉を焼いている。そばに、男性が二人立っていて、それぞれ食事の準備をしている様子。火に枝をくべたり、肉の焼き具合を見たりしている。この二人は、仕事の同僚らしい。どうやら、季節労働者で、森で働く時期と、家族のいる家に帰る時期とがある。

ゴジラの左隣にいる、荒々しい感じの男性に意識交代。

ゴジラについて「大人しくて、自分の本音を言わない。感情を押し込んでしまう性格。そんなゴジラにイライラして強く当たってしまうことがある。ここの仕事が終わったら、家族の元に帰って、仲良く暮らせよ。」と言っている。

☆次の大切な場面

石でできた道と、川か海か?水を感じる。周りの景色がぼんやりしてはっきりしない。しばらく感じていると、だんだん状況が伝わってくる。どうやら、妻と子が船に強制的に乗せられて、連れられて行ってしまったらしい。その様子をゴジラはぼんやり見ている。家族とは普通に仲が良かった。どうしようもない事情で妻子が連れていかれてしまい、戸惑ってはいる。悲しいとか悔しいとかの感情があまり出て来ない。諦めの感情だろうか。

☆次の大切な場面

石切り場。たくさんの労働者が奴隷のように働かされている。ゴジラは、完全に感情を失い、何も感じないようにして、働いている。

☆臨終

どうやら、事故があり、ゴジラは即死した様子。死体は谷にゴミのように投げ込まれる。魂は、谷底の死体を淡々と見ている。ここでも感情が湧いてこない。

この人生で学んだこと。「辛い人生だった。感情があるととても辛くなるので、感情を殺して生きた。感情をどこまで殺せるかがテーマだった。」

次の人生はどのように生きたいか。「少しは感情を出して生きてみたいが・・・感情を出すのは怖い。」

☆中間世

ゴジラの魂と今の私の対話。

ゴジラから伝わってきたこと。言葉に出来ない悲惨さだったので、出来るだけやんわり表現したい。

その時代、その国の指導者か侵略者の方針で、女性と子供がほとんど捕らえられ、ある場所に集められた。彼女らは暴力的な仕打ちをされ、殺されていった。ゴジラは、自身の体験も苦しかったが、女性が特に悲惨だったと、胸を痛めている。女性であると、とても残酷な目に合うので、女性性を出すと怖いと思い込んでしまったようだ。その恐怖が現在の私の子宮にネガティブなエネルギーとして継承されているのかもしれない。

ゴジラから私へのメッセージ「もし、今がとても平和な時代なら、怖がらずに女性性を出して生きてみたらいいよ。」

☆前世の魂とのエネルギー交換

子宮のあたりがとても反応していた。「ゴジラは男性だったのに、彼のネガティブな思いは子宮にとどまっていたんだな~。女性性の象徴である器官だからかな。面白いな~。」と思いながら行った。ゴジラは男性の体をしていたけど、実はとても繊細で優しい、どちらかというと本質は女性性に富んだ人物だったのかもしれない。肉体労働ばかりの人生でさぞかし辛かっただろう。

☆マスターとの対話

「女性性と男性性のバランスを取りなさい。男性であっても女性性は大切です。肉体の性とは別に、人の内面にも両方の性があります。」

どのようにバランスを取ればよいのか?

「すでに、自己ヒーリングのやり方を習っていますね。」とのこと。

なるほど!あの体験は偶然ではなく、ちゃんと導かれていたわけだ。

☆悲嘆療法(グリーフセラピー)

通常は亡くなった方と対話するのだが、存命でも施設に入っているとか、意識不明の方とも対話できるとのこと。私は、高齢の認知症の父(存命)との対話を試みた。

父の意識エネルギーを傍に感じる。笑顔の父の姿。父からの無条件の愛を感じて、涙が止まらなくなる。感情があふれ、胸がいっぱいになり、言葉が出て来ない。

父に意識交代するが、父も胸がいっぱいで、言葉がなかなか出てこない。言葉にならなくても互いに相手を思う感情は伝わってくるので、それをじっくり味わう。

「お父さん、頑張っているからね。」「最近、笑顔が良くなったね。笑えるようになって良かったね。」と父からメッセージを受け取る。

父の寿命が気になったのだが、いつ旅立つつもりかは教えてもらえなかった。父が満足するまで今世体験を満喫するようだ。今の状況を楽しんでいるようなので、幸せなら良かったと思う。

やはり家族のこととなると、感情のコントロールが難しい。大泣きしている私(まだ父は生きているのにね)。

セラピストが機転を利かせ、深呼吸を促される。だんだん落ち着いてくる。

次に、私が9歳くらいの時に飼っていた10羽のジュウシマツに会うこととした。この10羽は、お正月に浮かれすぎて、うっかり、朝、餌をあげるのを忘れたところ、夕方には全滅してしまったという苦い経験がある。何メートルも積雪のある地域だったので、雪を掘り進めても土まで到達できず、泣きながら冷たい雪に亡骸を埋めた。

十羽のジュウシマツが、バタバタと飛んできて、私の前の小ぶりの枝にとまってくれる。私は、「あの時はごめんなさい!ごめんなさい!」と泣きながら謝罪。ジュウシマツは、特に恨んでいるとかそのような感情を持っていなくて、とても透明でさっぱりした意識が伝わってくる。自然の生き物は、執着というものがあまり無いのだろう。生も死もあるがままに受け入れる。命のサイクルに、自然な流れに逆らわず、滑らかに循環している。人間だけが、死を怖れ、生に執着するものなのかもしれない。

☆感想

まさか、こんなストーリーになるとは、予想外だった。

毎回、退行催眠療法を受ける度に、見えてくるものに自信がなく、「あ~今回こそ失敗だ。きっと何の意味もない、単なる私の雑念だろう。」と思うのだが、最後までいくと、ちゃんと辻褄が合い、テーマに対して明確な答えがもたらされる。今までの30回近い催眠体験の中で、他者催眠の場合は100%成功している。(ただし、セルフ催眠はうまくいかないケースが多い。途中で爆睡してしまうことが多い。)

潜在意識の中には、いったいどれだけの人生の記憶が詰まっているのだろうか。

セミナーの中で先生がおっしゃっていたのだが

前世があるのか無いのかは、断定しない方針を取っているそうだ。科学的に証明できるものではないし、他人に強制できるものでもない。ただし、前世を信じていないクライアントだと、前世療法は成功しないそうだ。

顕在意識は、判断や批判をしてしまうので、例え前世のイメージが潜在意識から湧いてきていたとしても本人が「自分の勝手な妄想だ」と打ち消してしまえば、それまでである。

私も、前世があると100%断言するつもりはない。あるかもしれないし、無いかもしれない。

過去にそのような人生が本当にあったのかどうかは、あまり意味が無い。真実かどうかに拘るよりも、潜在意識が出してきたイメージにより、本人が何らかの気付きを得て、現実の問題を解決し、幸せに生き直すことができるのなら、セラピーの一種として活用すればよいのだと思う。本人にとってプラスの意味があるのなら、それでよいのだ。

だから、セラピストはクライアントが語る前世について、「それ本当?嘘でしょ?」などという判断を一切手放している。たとえ、語られる内容が、年代、地理、歴史的事実と明らかに相違していたとしても。

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