断捨離してみた


 先日、電車で二時間ほどかけて、海を見に行ってきた。

出発時は、しっとりと雨が降っていたが、電車が進むにつれて、雲が割れ、青空が広がり、天使の梯子がいくつもいくつも、海原に光の帯を投げ掛けていた。

天気が悪ければ悪いほど、天候が回復していく過程はドラマティックだ。空や海や光が、こんなに美しいのだなあと、心が反応した。天気の悪さは、人生経験に例えられるかもしれない。好天ばかりでは、感動を味わえないから、わざわざ嵐を引き寄せてみたりする。それが、私たちが見ている現実世界のカラクリなのかもしれない。

美しさに、ただ、ただ、感動する時の心境は、天から贈り物をいただいたような魂の喜びがある。こうやって、生かされていることへの、深い信頼感を味わうことができる。

人間は、残念ながら、なかなか生かされていることを実感するのは難しい。天気ひとつ取ってみても、激しい雨風の日には、不安や怖れで心がいっぱいになってしまう。まだ、起きもしない出来事を想像しては、あれこれ悩んで、重苦しい気分に陥っていく。

これは、脳の癖であろう。生存戦略的に、あれこれ心配してきたからこそ、優秀な遺伝子として私たちに引き継がれてきた。私たちの脳は、まだ狩猟採集をして、戦や飢餓、感染症で平均10年ほどで命を落としてきた時代から変わっていないそうだから。こんな平和な世の中に生きて、お腹いっぱい食べられることが当たり前になったのは、人類史から見ると、つい最近の変化であるらしい。脳は変化に追い付けていない。

(このあたりについては、『スマホ脳』アンデシュ·ハンセン著 新潮新書を読むと、面白い。)

さて、脳の自動的操縦で、心配や怖れに翻弄される私たちではあるが、平和な時代に生きるからこそ、対策も取れる。同じ事が目の前に起きていたとしても、心穏やかに、幸せに生きられるなら、そうしたいと思う人もいる。それには、やはり、どこかに絶対的信頼を置き、揺れ動いたとしても、中心に戻れるように練習することだろう。

私は現在、とある書籍執筆のために、マイペースではあるが取材を続けている。インタビューや寄稿も集めた内容で、沢山の方々を巻き込む形だ。

出版形態は電子書籍として一年後には発表しようと、楽しみながら進めていた矢先、ストップがかかった。

とある方が心配し、参考意見を送ってくださった。著作物保護の観点から見ると電子書籍は危ない。その点、従来出版社なら力もあり守られる。個人の著作ではなく、大勢を巻き込むのであるから、万が一の時に、あなたの責任で負いきれないのでは。と。

万が一とは、例えば悪意ある誰かに内容をコピーされ、誰かの利益のために利用されてしまうとか。ゴソッとコピーされ勝手に出版されてしまうとか。確かに、そんなことが起きたら、協力してくれた方々に謝るだけでは済まないだろう。告発して、裁判して······

不安で心が重たくなり、ギュッと締め付けられてきた。万が一を想定していたら、「何もしないのが一番」という結論になっていくしかない。

ここで、私が一番反応したのは、「あなたに責任取れるのか?」という部分。もちろん、今回指摘くださった方は、そこまで明確に言葉にはしていないが、私は過去のトラウマに引き戻されていった。

10年以上前の出来事が、未だにネガティブな思いとして潜在意識に潜んでいたことが理解できた。目の前に現れる現実は、我が心の鏡である。それを手放すチャンスとして、潜在意識が現実を引き寄せる。本人がそのネガティブな思いに気付かないことには、手放せないからだ。

10年ほど前だったか。仕事で、熱心に何かをやっていた。やり方について上司から厳しく投げ掛けられた言葉。確か、私は「責任は私が取ります。」と言ったのだ。上司は、「あなたは責任など取る力はない。責任はすべて上司であるこちらに掛かってくる。だからそれをするのは止めてくれ。」と。詳しい内容は忘れたが、「どんなに熱心にやろうとも、私は責任を取ることすら出来ず、何も実現できない。私はあまりに無力で、無価値だ。ただ、誰かの指示に従うだけの駒でしかないのだ。」と、暗い気持ちになったのだ。

その時の感情がありありと甦ってきた。「あなたに、責任など取れない。」つまり、「自分で何かをやろうとするな。いつも誰かの言われた通りにしていれば、責任は誰かが負ってくれる。あなたは無力なのだから、立場をわきまえろ。」

誰かに言われているような気がしていたが、これは、私自身が自分に投げ掛け、自らを縛ってきた呪文だ。

ただし、私は昔とは違う。何のために催眠療法を習い、潜在意識について学んできたのか。不安、怖れは、本来の私ではない。脳の作用だ。本来の私は、穏やかで平和で、あらゆる出来事を楽しんでいる調和した存在だ。

本来の自分に戻るためには、執着を手放すことだ。私はまず、電子書籍には拘らないことにした。発表媒体はゆっくり研究しよう。いずれにしても、出版は一年計画だった。取材や執筆をしている時、私は楽しんでいる。これは変わらない事実だ。今、やれることを楽しんで続けていれば、きっと思いがけない解決策が見えてくると信じることにし、脇に置くことにした。

こう考えたら、胸がスッキリ軽くなった。これでいい。本来の自分から離れていると感じたら、体感を拠り所にすれば一番分かりやすい。心地悪い感情は、もしも自分が望むなら、手放し、心地よい自分に戻す。この繰り返しだ。

なぜ、今、自分の内面と向き合われたのか。宇宙に質問を投げ掛けたところ、求めれば与えられるものだ。回答が2ヵ所からもたらされたので、紹介したい。たまたま、目に入ってきた情報だが、私の潜在意識が引き寄せたのだなとピンときた。

以下は、抜粋です。

☆宮崎ますみさん2017.12.18FB投稿より

「大いなる意思に従って生きる時、宇宙は生活全般の面倒を見てくださいます。

主に人が懸念するのは経済的なことですが、それら一切の面倒を見てくださるのです。

ひとたびその道を選択したのなら、全てを委ね祈り与えられた職務に専念しながら信頼し続けることです。

心配や恐れといった波動が一番宇宙から流れ込んでくるはずの祝福と豊かさに邪魔を入れるのです。

宇宙にチューニングするという事は、心配を脇に置き、純潔で献身的な愛を向けることです。

するとそこに、通路ができます。宇宙と自己とを結ぶ愛の泉の通路です。

どうぞ信頼してください。今までも、そしてこれからも、あなたに与えられ続けます。」


☆草場一壽さん(2021.12.19Instagram投稿より)

「意のままに 思いのままに

願いがかなう如意宝珠

追いかけて追い求め

眼が闇では見えもすまいに

手中にあれば なおさらに

大事なことに気付きもすまい

吾があることの奇跡にも似て

大いなる宇宙の意思により

わたしという ひとつのいのちが生まれました

わたしこそは掌中の珠 龍の玉

意のままに思いのままに

あるが いのち のままに

駆けるがいい 生きるがいい」


その他、催眠療法の先生も偶然、「宇宙の流れに乗る」というテーマでblogを投稿されていて、心配不安を一旦脇にどけて、宇宙の流れに委ねる大切さをしっかり学ばされた。

潜在意識に比べたら、顕在意識はあまりに小さい。その小さな自分で考えた答えなどに縛られず、潜在意識と繋がり、(つまりは宇宙との通路を開き)宇宙からの導きを待てばいい。宇宙は愛と調和のエネルギーだから、必ず万事うまくいく方策がもたらされる。

そのベストな回答は、あるひとつの方法でもたらされる。それが、ひらめき!

リラックスしていたり、何かに集中して動いていた時に(つまり潜在意識優位の時に)ふと、「こうしたらいいかも。」というひらめきがやってくる。直感とも言う。

これは、できるだけ思考を休める必要がある。また、潜在意識が不要なエネルギーでいっぱいになっていると宇宙との通路が通りにくいので、定期的お掃除も必要があるだろう。

この、不要なエネルギーのお掃除は、「そろそろお掃除タイムですよ。」と、自分の内部からお知らせがくる。つまり、不要な感情を想起させる現実を目の前に引き寄せてくる。

「ああ、そういえば、昔もこんなこと感じたなあ。心地悪いよなあ。もう私には不要な感情だから、手放そう。有難う。もう充分に味わいました。私は、本来の自分に戻るために、この感情を手放します。」こう意図すればよい。この時点で、感情に飲み込まれた状態から、客観視できる神様視点に移行できている。意図はとても大切だ。

ここから、本日のblogタイトル

断捨離へつながる。前置きが長くなった。すみません。

年末の大掃除も意味がある。部屋を片付けると運気が上がるのも納得。

物理的に要らないものを処分する断捨離をしていると、部屋もスッキリするが、同時に心もスッキリしていることに気づく。とても清々しく心地よい。誰もが経験あると思う。断捨離は、最高のエクササイズになる。

最初は面倒で、取りかかるまでが一苦労だが、一旦始めてしまえば、気づくと無心になって、ひたすら手を動かしている。これは、催眠中の脳の状態。つまり潜在意識優位。ヨガや瞑想と同様の、思考を休めた理想的な状態になる。部屋がスッキリすれば誰もが気持ちよい。自身の波動も上がり、ひらめきも起きやすく、その波動に引き寄せられ、現実も心地よく変化していく。

あれこれ悩んでいる暇があったら、断捨離だ。気づくと、スルッと解決しているはず。「まあ、いいっか。」という執着を手放したおおらかな気持ちになるだけでも意味はある。

私は、昨日、断捨離を決行した。一部屋を埋め尽くしていた本やCDを箱に詰め込んだ。これらは、ネットオフ行きである。誰かの役に立つかもしれないから捨てるより罪悪感もなく、部屋もスペースが空いた。これで、新しいエネルギーが入って来る。

始めるまではグズグズしてしまい、面倒でならなかったが、やってみて、本当に良かった!この気持ちの軽さ、清々しさは、小さな悩み事など消え去ってしまうパワーがある。解決しないことでも、おおらかに受け止められるようになる。

年末に、お部屋と心のお掃除、なかなかおすすめですよ。

*注意

ネガティブは、手放さなくてはならないわけではない。宇宙視点に立てば、私たち魂は、ネガティブをわざわざ体験したいがために、地球へ降り立ち、人間をやっている。手放すかどうかは、自分が決めることだ。もう、しっかり味わったから、この体験は終わりにしたいと思うのか、まだ気付くこともあるだろうから、このネガティブな感情とはもう少し付き合いたいと思うのか。人それぞれに魂の課題があり、学びのスピードも違う。どんな感情も、良いも悪いもなくて、素晴らしい体験だ。たまたま、今回は、私のケースが手放しのタイミングだったというだけだ。宇宙の采配は、必ず意味があるはずなので、例え、手放せない方がいたとしても、ALL OK!

また、断捨離も、しなきゃいけないわけではない。たまたま、今日、美容室で眺めていた雑誌が断捨離特集で、質問に答えていくと、断捨離タイプが分かるというのがあった。私は、ゴミ屋敷仙人タイプ!兎に角、溜め込みやすいが、物にそんなに執着や愛があるわけでもない。普段から片付けを習慣にしていれば、断捨離だ~!と大騒ぎしてエネルギーを使う必要もないわけだが、私の性質上、適した方法だっただけのことだ。

このblogを見に来てくださる方々は、しっかり自分を持っていらっしゃると思うので心配無いが、いちおう前提は確認しておく。

今、ネガティブで悶々としていても、部屋が物で溢れていても、「私はそれを体験しているんだね。」と自分を受け止める。それでいいのだ。

*追記

命の授業 腰塚勇人さんの

ドリー夢メーカーについて、まさに今知った。

自分の可能性を信じ夢を実現しようとする人

誰かの夢を知り応援しようとする人

誰かのありのままの存在を認め思いやり寄り添って生きる人のこと。

五つの誓いの中の一つ

口は人を励ます言葉や感謝の言葉を言うために使おう

今の私には、心底ひびく言葉だ。

今回の一連の出来事を通し、沢山の学びをいただいた。

ふとよぎった思いは

私は誰かのドリー夢キラーになっていやしないか?という反省だ。

人の振り見て我が振り直せ。

良かれと思い発せられた言葉であっても、それを聞いた人の世界や行動が狭められたり、窮屈になり、気持ちが縮こまったり、重いエネルギーを感じてしまうなら

私はドリー夢メーカーとして、相手に接しているのだろうか?と我が身を振り返りたい。

そんな思いを強くした。

いい体験だった。



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