運命は変えられないのか

 運命は誰が決めているのか?

その問いに、萩原優医師は、次のように答えている。

「源泉、源です。一元であり一体である宇宙の根源です。

そこは時間、空間を超えた世界なので、原因、結果が同時に存在していて、3次元にいる私たちにとっては、到底それは理解の範疇を超えたものです。

表層意識であるエゴは、それを理解しようともがきますが、もがけばもがくほど分離感が増し、源泉とつながっている本当の自分とは離れていきます。

この世も、源によって全体としての秩序を保つようにつくられていることから、特定のエゴの暴走、肥大化がセーブされるような摂理が働いていると考えられます。

これをバランス、調和、中庸の働きともいいますが、要は、個の領域を超えた全体の秩序を保つ調整機能です。3次元的に解釈すると、すべての出来事は何らかの原因があって結果が生じているということになり、それを運命と呼ぶことができるのです。

つまり、現実に起こったこと=運命である と捉えられます。

したがって、運命は受け入れるしか選択肢はないのでしょうか?という問いに対しては、はい、そうです。ただ、受け入れるしかないのです。と私は答えます。

運命とは現実に起こったことであり、その現実は否定しようがないし、それを起こした個を超越したすべての源泉、そこに私たちの故郷があるということです。」

『スピリチュアルDr.に聞く!人生相談の処方箋』イーハトーブクリニック院長 萩原優

67~70頁より

私は、エゴの思考から考えると、「運命は変えられますよ。だから、努力して頑張って生きていれば、必ず幸せになりますよ。」という答えを期待していたと思う。だから、「運命が決まっているなら、努力も無駄じゃないか。」と、拗ねたくなってくる。

例えば、○歳の時に、大災害に巻き込まれ、死ぬ。という運命だったとする。それまでに、考え方や生き方を変え、人のお役に立てるよう行動し、自然と共存しながら謙虚に生きてみたら、大災害を回避でき、もう少し長生きできるとか。何とかならないのかなあと思ってしまう。

そもそも誰にも運命はわからない。次の瞬間に何かが起きて、人生が180度変わることがあるかもしれず、「どうか、無難に生きられますように。家族がいつも無事で生きられますように。」と、日々、祈るしかないわけで。穏やかに、謙虚に、平和に、健やかに生活していれば、人生に悪いことは起きませんよ。安心してください。と、神様に、言われたいのである。

それが、3次元意識で生きる私の限界かもしれない。起こる出来事に、よい、悪いで意味付けをしてしまうからだ。自分にとって都合がよいかどうか。確かに、地球上すべてのバランスを見たら、また違う意味付けもできるだろう。

催眠療法基礎セミナーで知り合った女性Tさんは、何と、自分の運命を5歳の時に見てしまったらしい。そんなこともあるのだなあと、ビックリした。

Tさんは、元々、不思議な能力を持って生まれた。目に見えないが、自分に話しかけてくる存在がいて、その言葉通りに行動すると、大抵のことはうまくいくらしい。たまに反抗して違う行動を取ると、うまく行かないそうだ。Tさんは、ご自身のハイアーセルフと無意識につながって生きてきたのではないかと推察できる。

5歳の時。Tさんは、夢を見た。自分の人生の全てを、ダイジェストで映画のように鑑賞したのだ。そして、人生は、その夢の通りに進んできている。幼い時期に、既に運命を知ってしまったのだ。

Tさんの人生は波瀾万丈だ。夫から酷いDVも受けた。その経験は将来、絵本として出版する運命らしく、頭の中には、全ての頁が出来上がって見えている。しかし、まだTさんは、辛かった経験を振り返る勇気が出ないとこぼしていた。大きな津波も見た。そして、その通りになった。

次に、こんな出来事がくる。嫌だ、避けたい!と、回避する努力をしたこともあった。しかし、無駄な努力だった。Tさんは言う。

「運命のポイントポイントは決まっていて、避けられない。ただし、進む方向を変えたり、遠回りすることはできる。いずれは、運命のポイントを通過することに変わりはないの。」と。

Tさんは、この先の日本も見えている。大きな災害が起きることは避けられないと、淡々としている。詳しくは語らなかったが、やんわり示唆はされた。

たくさんの命が奪われるような大惨事は起きてほしくないが、日本の歴史を見ても、大きく解体された後は、時代をシフトさせている。全体にとっては、よき流れになっていくのだろう。人類が精神性を高めていく流れだ。自然との共生という観点から見ても現代社会は限界を迎えている。このまま生き方をシフトさせなければ、持続可能な社会は実現しない。気付きはじめている人々はかなり居る。出来事に翻弄され苦しむか、事前に心構えをして、出来る限りの準備をし、未来に希望を見出だすか。起こる現実は同じでも、受けとる側の人間は、二手に分かれるように思う。

運命を変えられないならば、せめてソフトランディングしたい。そのために、今から何が出来る?

いろいろな方法はあると思うが、私が見出だした道は、催眠療法だ。潜在意識にアクセスし、魂とつながり、本来の自分を取り戻すこと。魂がやりたかったことをやっていれば、とても幸せに生きられる。本質の求めだから、宇宙からどんどんエネルギーが注がれ、元気にイキイキ行動できる。運命を受け入れるとは、魂が計画した学びを順次体験することなので、源の計画にも沿うことになる。全体のバランスの中で最大限に自己を表現することが可能となる。

自分もまだ、これから学びを続ける段階だが、学んだことや技術を周りに還元していくことを通し、私にも地球での役割があるのかもしれないと思う。

1日、1日、貴重だなあ。与えられた時間を目一杯楽しんでいきたい。

ちなみに

Tさんは、60代くらいの女性だが、先日、染色と織物の工房をオープンさせたばかり。芸術系の大学出なので、年月を経てやっと夢を実現したようだ。(彼女は、自身の学びのために、様々な職業を経験している。)

「私、自己投資にはどんどんお金かけるの。勉強したいことは、躊躇わない。」と、豪快に笑った。

彼女は敬虔なクリスチャンでもあり、お仕事や勉強の傍ら、奉仕活動も精力的にこなしている。

彼女の魂は、今世、随分たくさんの課題を詰め込んだ運命を設定した様子だ。普通の精神状態では耐えられないような過酷な体験も詰め込んだので、必要があり、ハイアーセルフとつながれる能力を携えて生まれたのかもしれない。

個々の魂が設定した運命は、それぞれ違う。人生全般が穏やかで満たされている人もいれば、困難に満ちた人もいる。しかし、後者の魂から見れば、困難体験により学ぶことが目的なので、前者の魂が幸せでイイネ。というような比較はまったく意味がない。

私の運命はどうだろう?10歳までは不幸を知らなかった。その後、人間の闇を知り、それをトラウマとして鬱々と生きてきた。が、闇の時期はほんの数年。人生50年、9割以上は満たされてきた。大きな課題は1個くらい。あまり欲張らず人生設定して生まれたらしい(笑)日常で、細々した出来事に翻弄され荒むこともあるが、100%解決してきている。後から見ると、すべてがよき流れになっている。

2ヶ月前に、気功エネルギーヒーリング施術者から、神様の言葉をいただいた。

「心配しすぎない。大きな人間になる。」

この2ヶ月かけて、ようやく、そのアドバイスの意味が腑に落ちた。

今日は、久々にエネルギーヒーリングを受けに行く。神様から、またメッセージいただけないかな。

「今まで大丈夫じゃなかったことはあったか?大丈夫だったろう?安心して、そのまますすみなさい。」と、言ってもらえそうな気がしている。


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