夢に炙り出された分離

~ 真の治癒とは、身体症状の治癒や回復ではなく、

世界と分離しているという夢から目を覚ますこと、

純粋な魂を取り戻し、生の全体性を回復することにあるのです~

(清水友邦氏の言葉)


本日は、「世界と分離している夢から目を覚ますこと」をテーマに、私のささやかな体験を紹介したい。

5月13日明け方に二本立ての夢を見た。

太陽フレアの大きな影響が懸念されている期間でもあり、もしかしたら浄化の力が重い分離エネルギーを炙り出してくれたのかもしれない。

自覚して、ただ観察するために記しておこうと思う。


☆1つ目の夢

前の職場の同僚が出てくる。

過去には、発達障害ではないかと悩んで、一緒に支援施設に相談に行ったり、自作小説を交換したりしたことがある。Aさんとする。

お昼休みの場面だろうか。

外食しようと道を歩いていた。Aさんは用事があり後から合流することになった。

私は道の途中で、何処かの店のカウンターの椅子に座り、道に背を向けてスマホに夢中になっていた。Aさんは、私には気づかず先に歩いて行ってしまった。

その店で飲食するために並んでいたお客様から、勝手に座っては駄目だと注意され、ハッとして席を離れた。

誰か親切な女性に誘導され、Aさんが食事をしている場所へ連れて行かれた。Aさんは、不審そうな表情を浮かべていた。(後から合流するって言ってたのに、一体どこにいたの?)と無言の責めをチクチク感じた。

私はそこで、テイクアウトにしてもらい、職場で食べることにした。このガッツリした弁当をどう食べるか少し悩んだ。

Aさんがすぐ後から来るのだから、道に背を向けてスマホに熱中するのではなく、合流しやすいよう目立つ場所に立つ配慮すれば良かったと、微かに反省の気持ちになりつつ、認めたくない反発心も同時に感じた。Aさんより優位に立ちたいという気持ちかもしれない。

確かに十数年前の私は尊大だった。Aさんの仕事ぶりに、かなり駄目出しをした。一回、激しく彼女を責めて傷つけてしまったこともあった。心優しい彼女はその時、珍しく腹を立てていた。

Aさんは、基本穏やかで、私には足りない温かい性質を持ち合わせていた。いろいろミスしやすい面もあったけど、人間性は本当に素晴らしかった。魂年齢は私よりベテランだったろう。苦労の多い人生設定のようだったから、彼女はスターシードだろうと思う。


☆2つ目の夢

私は母に何か言っていた。内容は忘れたが、追い詰めるような言い方。間接的に相手の罪悪感を掻き立てるような責め方をしていた。

高層マンション一室に場面は移った。

ベランダに面した窓が大きく開いていた。誰が窓を開けた?もしや母が飛び降りた?

嫌な予感がした。

ベランダから乗り出して下を見た。道路に母の身体が横たわり、通行人が一人、それに気づいて近寄っているのを見た。簡略化された地図を100メートルくらい上から眺めるような視点だ。すごく小さく見えるが、あれは母だと疑い無く思った。

私の言葉が母を追い詰めたのかもと微かに思うが、それに直面したくもない。責任逃れをしたいような、誰も知らないのだから、誰にも言う必要もないと、無関係の仮面を被ろうと反射的に思った。

高層マンションの一階へ降りた。

街に出て、まずは姉に知らせに行こうと歩みかけた。

父(入院中)には、内緒にしなければ。父は先が短いから、この件を誤魔化そうと思った。

いや、行き先は、まず、母の落下現場ではないか?と思い直した。

この、あたり、かなり冷静にいろいろ画策している。私はかなりの策士である。

街は騒然とし、サイレンの音が鳴り響いていた。

救急車や警察の車両が道に停められ、青いブルーシートが現場を隠していて、関係者らしき人が道に立っていた。

警察関係者のような男性に私から声をかけた。

「私、娘なんですけど。」

警察の人は少し戸惑ったように、同情的に、まるで分かっていたかのように、ハッとした表情となった。

「そうですよね…確認いただけますか。」と言われた。

周りが少しザワついた気配。

視野の端で、なんとなく母の足が動いたような気がして、「母は生きているんですか?」と質問した。

「いえ、亡くなってます。」と即答された。

その瞬間、私の身体がバランスを失い、力が抜けて、ヘナヘナと座り込んだ。視野が斜めになったので、倒れかけたのかもしれない。

条件反射的に次々と画策し続け、私の本音は分からない。しかし体は正直なのだと思う。大きなショックを受けているのかしら?とようやく自覚した。

私は加害者だが、顕在意識は誤摩化そうと必死だ。反対に体は正直で、打撃を受けていた。私自身が明らかに分離していた。

私には、言葉で相手を責め立て、死に追いやるような黒いエネルギーがある。しかも、正義だと思ってやっている。これが私なのだ。と理解した。


☆目覚めた後

このタイミングで、パチッと目が覚めた。

嫌な夢見たな〜と思う。

母の自死に立ち合うというパラレルを垣間見たのか。

夢でカルマを解消したのか。

母がエネルギー的に古い自分から再生したのか。

母の整理できない重い感情や、自死を選択したいような気持ちが無意識に私に伝わってきて、象徴的に夢に見たのか。

謎だ。

時間が解決するようにも思うので、必要な出来事が起きているのだと信じて、私は穏やかでありたい。

「ああ、そうか。」

と、白隠のように、出来事をありのままに眺めていきたい。


☆夢の3日後

解答はふいにもたらされた。

呼吸道の清水友邦さんのFB投稿を以下に紹介させていただく。


「人々は、医師や治療師やヒーラーと呼ばれる人を投影して見ています。

生の全体からみれば、治療者(ヒーラー)と患者(クライアント)は、分かれてはいません。

癒す者と癒される者は、いないのです。


患者(クライアント)が、傷を負い病に侵された弱い者として、治療者(ヒーラー)の前に訪れると、

自分の認めたくない否定的な感情を他者に投影することで、

嫌な自分と向き合うことを回避しようとする投影同一化がおきます。


治療者(ヒーラー)は、健康で力があり、

この業界では名が通っている有能な人物としての役割を演じます。

自分は他者を癒す力があると、思い込んでいます。


そして、患者(クライアント)の病を直せる技術を持っている、

優れた自分というドラマに入り込むのです。

患者(クライアント)は、無力で自分に病を癒す力はなく、

ひたすら、治療者(ヒーラー)にすがる、

かわいそうで哀れな私、というメロドラマの役を演じます。


分離した関係の中では、上意下達の力関係ができて、

治療者(ヒーラー)は、上から目線で患者(クライアント)に 、

高圧的な態度で説教をします。


治療者(ヒーラー)自身に、苦しんで傷を負った過去があっても

有能で優れた治療者(ヒーラー)としての仮面(ペルソナ)を演じることにより、

その傷は影(シャドウ)として無意識の中に閉じ込められています。


治療者(ヒーラー)の内側には、傷ついたヒーラー (wounded healer)が潜んでいます。


患者(クライアント)が、治療者(ヒーラー)の意見を聞かなかったり、従わなかったりすると、

内面に抱えている傷ついたヒーラー (wounded healer)に、触れてしまいます。


治療者(ヒーラー)は患者(クライアント)を力で押え込もうと、

強い攻撃的命令口調で不安や恐怖を煽り脅します。


不安や恐怖は、治療者(ヒーラー)の内面にあるので影(シャドウ)の投影が起きて、

強い治療者(ヒーラー)像を演じてしまうのです。


誠実な自我を持っている治療者(ヒーラー)は、

ひたすら真面目に患者(クライアント)の役に立とうと治療に専念します。


しかし、治療すればするほど皮肉なことに、

患者(クライアント)は健康な治療者(ヒーラー)の反対の役割を演じ、

哀れで無能な患者の自我を強化してしまいます。


自分の病を自分で癒す力があることを認めずに、

治療者(ヒーラー)に従属してしまうのです。


そうして、治療者(ヒーラー)は患者(クライアント)を支配して治癒力を奪い、

共同幻想という共依存関係を続けてしまうのです。


ヒーラーは、内側から湧き上がって来る衝動に、気づいている必要があります。


否定的な感情は、感じたくないために、

自動的に身体に埋め込んでしまうメカニズムが働いています。


自我=マインドは、一つの世界に境界線を引いて分離しています。

そして体と心、他者と自分を切り離し、競争して優劣、勝ち負けを争うようになります。


ヒーラーは、自覚を養う訓練が必要なのです。

ヒーラーに、自己観察の能力が欠けていると、

癒しの現場で起る情動に飲み込まれてしまいます。


自分には治癒力があると自惚れ、自分が優れていると自慢したり、

他者を貶めたり、否定的なエネルギーを解消しょうと、

機械的に反応した行動表現(アクティング・アウト)を、とってしまいます。


自覚が育っていないと、情動に巻き込まれてしまい、

クライアントもヒーラーも、共に傷を負うことが、起きてしまいます。


無意識が浄化されていなければ、

「私は自覚がある」と思い込んでも、

たちまち暗黒の世界(ダークサイト)に、落ちてしまいます。


内側から湧き上がって来る衝動を自覚して、反応せず、

そこから逃げないで、

あるがままにさせておくことができれば、

そのエネルギーは全体へと昇華します。


ヒーラーに、気づきが起れば

治療者(ヒーラー)と患者(クライアント)の関係性は、消えます。

癒す者と癒される者は、無意識で繋がっているので、

お互いに共鳴が起きれば、

クライアントも分離に気づいて、

自己治癒が起きるのです。


真の治癒とは、身体症状の治癒や回復ではなく、

世界と分離しているという夢から目を覚ますこと、

純粋な魂を取り戻し、生の全体性を回復することにあるのです。

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