春分の祈り合わせ

 3月20日 12時6分

太陽が春分点を通過する時刻に日本は春分を迎える。

数日前に友人からお知らせが届いていた。その日のその時刻にお祈りをすると、願いがメチャクチャ叶いやすいのだとか。世界平和とかよりも、個人的なお願いの方がいいとのこと。確かに、願いが叶ったかどうか確認するにも、世界平和だと検証しにくいのかもしれない。祈り合わせ発起人の作家さとうみつろう氏によると、この実験により14万4千人が同時に祈ることで、現実に影響を与えられることを実証するのだとか。人の意識が現実を創造するということを皆が実感できるなら、確かに外側にフォーカスするより内側を整えていくことの大切さに気付きやすいだろう。自身を許し愛するなら、外側の争いは消えていく。この宇宙の仕組みを体感するために。

さて、3月20日、私は何をしていたかと言うと、お彼岸のお墓参りに出かけていた。その後、早めのランチでお好み焼きを焼いており、12時6分のことはうっかり忘れてしまっていたのだった。1時間ほど前に北海道の親戚から携帯に着信が入っており、食事後慌てて静かな場所に移動し、折り返し電話をした。

この電話がなぜ重要かと言うと、私はこの人物と40年ぶりに話をしたのだった。今回、私が勝手に先祖のことを調べ回っているのだが、その過程でどうしても父の出身地にある本家に問い合わせる必要があった。本家夫婦は高齢のため既に話ができる状態ではない。一人は寝たきりであり、もう一人は記憶が確かではなくなっている。一か八かで先祖に関する質問を2~3手紙に書いて送っておいたところ、娘さんが代わりにお電話で知っていることを知らせてくれたのだった。彼女とは、40年前、私が中学生の時に本家を訪問した際に、初めて顔を合わせている。遭遇は過去にその一回のみであった。まさか40年後に先祖のことについて、電話で話をするようになるなどと想像すらできなかった。親世代は仲良く交流していたが、私たち子どもの世代は親戚にまったく無関心であったし、こんなことでもないと、連絡を取るような機会も無かっただろう。

10分ほど話して電話を切った瞬間に「あ!12時6分!」と私は叫んだ。忘れていたくせに、いきなり思い出した。

時計を見たら、12時6分30秒だった。計っていたわけでもないのに、なんだこのナイスタイミングは。

そこで、手を合わせ、目を瞑り、私の個人的なお願いごとをした。とは言っても、「家族が健康で元気でありますように。」しか望みは無いのだ。健康で元気ならなんでもできる。喧嘩するのだって、元気だからこそ出来ること。家族が健康で元気なら私は安心できる。そうか、私は安心したいのか。いつも安らいだ気持ちで過ごしたいのだな。あらためてそんなことを想った。と言うことは、今、家族は全員健康で元気だから、既に私の最大の願いは叶えられているのだ。そうか、既に私は満たされていたのだ。何の不足もなく、私は程よく幸せだったんだ。今、この瞬間、私は幸せなんだ。

祈り合わせの時刻に無事参加できて(危うく忘れそうだったけど・・・)ほっと一息ついた。その時にふと感じることがあって、夫に聞いてもらった。

私「春分点を通過する時刻(宇宙元旦)というエネルギーの強い時間帯に、今までまったく接点を作ろうとしなかった子孫同士が話をした。こんな珍しいことが起きていたのは、先祖のご縁つなぎや導きのような気がしない?目に見えない世界からの働きかけをひしひし感じる。やっぱり、先祖からすれば、子孫はみんな可愛いんだと思うんだよね。どの子のことも大切に思ってくれている。私が先祖だったらそうだもの。そして、縁が消えそうになっていた子孫同士がつながって、仲良くしていたら、すごく嬉しいんだと思う。ご先祖様が何か言っているとすれば、仲良くしなさいね~。じゃないかな?なんか、すごく喜んでいるような気がするんだよね。」

この日は晴れていたのだが、午後から低気圧が通過し、一気に荒天へ。冷たい雨風が吹き荒れる中、無事帰宅。やがて窓から虹を見た。


何となく、虹が出るような気がしていたのだ。ご先祖様や、見えない世界からの祝福メッセージは、彩雲や虹で届けられることが多いから。もしかしたら、これが意識の力による世界創造なんだろうか。私たちは本当に意識ひとつで世界をいかようにも変えられるのではないだろうか。今ここの幸せに気づくだけで、世界が愛であふれるように。

私たちは、ただ、思い出せばいいのだと言われている。

その意味が理屈ではなく腑に落ちた気がする。


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