天命の暗号(読書メモ前半)

『天命の暗号~人生の羅針盤「魂」の本音に気づく22の質問』(新版)

出口 光 著 あさ出版  2018年発行

先月、ライフキャリアシート診断を体験し、自分の進む方向性を確認することが出来た。私の親しい友人たちに体験談をシェアしたところ、大いに興味を持ってくれて、数人をアドバイザーのS・Eさんに繋ぐこととなった。中には、人生で一番勇気のいる挑戦を間近に控えている方もいて、人生の岐路に立っているからこそ、体験を自ら引き寄せたのではないかな?と思わされた。

さて、ライフキャリアシート開発者の出口氏について、もう少しいろいろ知りたくなった。それほど、あの4つの質問は上手く出来ていた。(アドバイザーの引き出し力も素晴らしかった!)ライフキャリアシート開発の前身がどうやら22の質問であったらしいと知り、図書館で借りて来たのが上記の本だ。単行本を購入したかったのだが、今は電子版しか出回っていない様で残念。いずれ紙の本が見つかったら購入したい。

この22の質問も、本当に上手くできている。答えているうちに、おぼろげながらも魂の領域にアクセスできるようになる。魂のことを話題にすると、怪訝な顔をされることもある。これらの質問はスピリチュアを警戒しているような一般的な方々にも、受け入れやすいのではないかと思う。

とある医学会会長が「医師が心と魂の区別がついていないことが、病気が治らない究極の原因ではないか?」と本書を300冊購入し、友人知人に配ったという。私も、そうしたいところだが、財力が無いので、せめてblogで本書からの引用を主に紹介させてもらえたらと思う。

本書を読めば、きっと魂の想いにそって、イキイキと生きていく転機になると思う。今、抱えている悩みそのものが、天命に大いに関わっていたことを知れば、過去のすべてを受け入れて、とても楽になると思う。出来事に翻弄され右往左往する段階から、人生に自ら飛び込んでいく生き方へ。ぜひ、本書の質問に答えながら、変化の過程を楽しんでいただきたい。


【なぜ天命を探求するのか?】

「多くの人たちと天命の探求をしていると、不思議な共通点が見えてきます。それは人生で起こることは、天命に導かれているのではないかということです。カウンセラーになる人は、自分が心の悩みや闇を抱えてそれを克服する経験をし、整体師になる人は、病や痛みがなかなか治らず、さまざまな治療を探る中で、すばらしい治療家や方法に出会うことになるのです。どこも雇ってくれず、自分で起業するしかないと会社を興す経営者もたくさんいます。ここからは二十二の特殊な質問から、あなたの天命を共に探求していきます。あなたの生きがいや働きがいのある、創造的で幸せな人生を実現する指針となることでしょう。」(16頁より抜粋)

~以下、22の質問と、考える上でのポイントを短くまとめた私的読書メモである。読者はほとんどが私の友人知人であると想定している。

ご自身の答えを思い浮かべながら、ぜひ読み進めていただきたい。


【第一章 天命を探求するための方法】


質問①「あなたは、自分に天命があると思いますか」

質問に答えることは、あなたがまだ見ぬ天命という「透明な巨象」の体の部位を次々見ていくようなもの。それらの部位に触れるにつれて、しだいにその全体像が統合され浮かび上がってくる。これから投げかける質問に対して、自分の周りの人たちの日常を観察しながら考えてほしい。なぜなら天命は日常で話す言葉や行動の中にあるからだ。


今の時点での答えが何であろうと構わない。その答えが「何か」という反応を自身で意識してほしい。自分自身に「答えること」そのものが役に立つ。


【第二章 天命はどこに存在するのか】


質問②「あなたは生活のために生きていますか。それとも、自分の本当にやりたいことのために生きていますか」

〈生き方1〉ハムレットのように葛藤の中に生きる

〈生き方2〉今は、夢実現のための仮の姿

〈生き方3〉天命を楽しむ 楽天=天命、天職を楽しむ

⇒逆境やつらいことがなくなるわけではない。天命を自覚し全身全霊でやることが大切。どんな厳しい場面でも結果は天に任せ、悠々と人生を楽しみながら楽天的に生きられるだろう。


質問③「本当の自分とは何だと思いますか」

「心」と「魂」は、人間の精神の領域。異なる機能。

「心」=人間の感情や理性を司り揺れ動く。コロコロ変わる。行動は不安定で自信がない。人間不信。一貫性が無い。

「魂」=人間の一貫性のあるものが存在する領域。強く、動かない確固としたもの。信頼、志。行動は一貫性がある。

心は自分の一部ではあるが、自分そのものではない。


質問④「あなたは、二人の自分を認識していますか」

あなたはどんな時に最も自分の心が騒ぐのか。その事態を観察し、心の掃除を何度もやり続けてほしい。心の動きを整理して言葉にする。(和歌や俳句など。)

言葉でその感情を的確に表現する。否定せず心の常態として受け入れると心は平穏になる。

揺れ動く自信のない心の自分=コロちゃん

揺るがない魂の自分=タマちゃん

心の移り変わりによって、魂からくる理念や目標が、いつの間にか建前とならぬよう心と魂の領域を区別し、奥底に眠る不動のものをつかむ必要がある。

プラス思考もマイナス思考もどちらも心の両極の動き。どんな環境に置かれようとあなたを支える支柱(魂)は微動だにしない。心の領域に浮かんでは消えるものと、魂の領域にある動かないものを同一視してはならない。心の揺れを許す。


【第三章 嘆きから天命をつかむ】


質問⑤「あなたが人生で、いやだいやだと嘆きながら続けてきたことは何ですか」

天命とは直感的なものではない。

嘆きの指し示すものを捉えて何を求めているのかをつかむ。

自分が、畏れ多い、おこがましい、とてもできない。と思っている事に真摯に向き合う。

いやだいやだと言いながら続けてきたこと、つまり直感に合わない存在かもしれない。そこに大きなヒントが現れる。愚痴の中に言葉を超えた魂の声が伝わってくる。

感情の思いやりと魂の思いやりの区別。

魂の想いに関わることは相手を真に力づけることになる。自分には不動のものがあることに触れることができる。


質問⑥「なぜあなたは、嘆きながらも特定の行動を続けるのですか」

天命に叩かれるからこそ嘆きがある。天から与えられたハードル。天命という高いハードルが設定されているからこそあなたは叩かれ嘆くことになる。低いハードルなら現状に満足して何も苦悩することはないはず。

もしあなたが、嘆いている人の感情ばかりを思いやり、「そんなことやめたら。」とアドバイスするなら、その人は天から与えられたハードルをいつまで経っても越えることは出来ない。だからこそ、自分の嘆きを引き起こす崇高なハードルがあることを知らなければならない。


質問⑦「あなたは人の心の動きと、どう関わっていますか」

人の心と関わりながらどのように天命をつかんだらよいか。

通常、人は心の動きばかりに捉われ、その動きの源泉である天命を見ようとしない。「認めてもらえない」「分かってもらえない」という誰もが持つ心情の奥に隠れているその人固有の源泉がある。この嘆きは形を変えて現れる。

時には「感謝してほしい」という怒り。「自信がない」という不安。「私には無理」という諦め。「やらずにはいられない」という焦り。

嘆きの言葉のみに注目し、「ダメな人」と否定していないか?もしそうなら、その人の天命をつかむ機会を失うことになる。それがどこから出てくるのか、その源泉を捉えることが大切だ。

嘆きは誰にも存在する。その嘆きを通して、お互いの天命を思いやることができたなら、次第に同僚や家族、周りの人たちの心の揺れに、尊敬と愛情を持って関われるようになっていくだろう。深い嘆きが現れる消極的な心情をも、その魂の源泉を認めることで、自身や人を許すことが出来るなら、美しさに息をのむような豊かな情感をも、合わせ持つことができる。心の揺れによって天命への志は挑まれ、磨かれていく。


【第四章 人生の統合から天命をつかむ】


質問⑧「あなたの過去の人生を貫いているもの、それは何ですか」

私たちの過去の人生には様々な事件が起こり、出会いがあった。それらはあたかも偶然のように人生を構成している。それらは本当に偶然なのだろうか。

過去の人生で、何を否定しているのかを見てみよう。過去に関する否定の言葉が、人生を一貫性のないものにしており、さらにその過去を否定する言葉が、天命を暗示しているとしたら。

〈第一段階〉過去の人生の肯定を行う。

過去との関わり方は自分で変えることができる。自分の過去の人生の肯定は、その中に何らかの一貫性を見出すところまで高められてこそ天命と直接つながることになる。

〈第二段階〉過去を統合する

必ず人生の中から一貫した経糸を抽出することができる。それを認め、志せば過去の出来事をつなぐ一本の太い柱に成長していく。その経糸があなたに与えられた天命かもしれない。気付いていないだけで過去の人生の中で、始終一貫、実行され続けてきた。既に天命の中にいたのではないか。過去の統合から来る志ほどエネルギーを与えるものはない。ますますあなたをあなたらしくし、さらに仕事や事業に独自性を与えるだろう。

先祖との関係はパワーを与えてくれる。どれだけ自分の過去をさかのぼって肯定できるだろうか。親や祖先まで肯定し、さらに統合できるなら、大きなエネルギー源になる。

統合の過程で一貫したものを見出す時、自分に備わった個性や能力が見えてくる。人が天命に志すことで、それが仕事や人生、そして親や祖先との関係の中に現れ始める。それが今のあなたの姿と可能性を創る。


質問⑨「あなたは自分の未来をどこまで含んでいますか」

自分の人生を振り返り、終始一貫している動詞が、自分の人生を貫く一本の経糸。

挑戦する。楽しませる。育てる。伝える。変革する。開拓する。調和する。役割を果たす。平和にする。癒やす。応援する。助ける。救う。解決する。造る。創作する。分析する。工夫する。探求する。継続する。守る。⇒天命動詞

人生の経糸を見つけ出し、自分の言葉で表現できるようになった時、しだいに未来がその延長に現れ、天命が仕事や人生の中に明確に影響し始める。自分の未来を自覚的に打ち立てることができる。未来は過去の統合を基礎に強く描くことができる。自分の過去の延長線として存在する未来をどれくらい先まで自分の人生に含めるのかを意味する。過去と未来を含む中今に生きる。

多くの人たちが、人生を統合することで、実際に自分でも想像できなかった強い力を未来のために表に出すようになる。このような人は、自分の魂から発する言霊で人生を語り、天命からくる生き方を実行し、天命はDNAとして未来に生き続ける。その本質はあなたが育てた人たちや子どもたちの中に残り続ける。あなたは永遠の命を持つことになる。


質問⑩「あなたは、自分の人生をどのように観察していますか」

○離見の見を持つこと。

自分の人生を当事者でありながらも一歩離れて見る俯瞰した眼を持つ。ただ分析するのではなく、当事者として実際に行動し、その場で結果に違いをつくることに主眼がある。ただの俯瞰と違う。

1,自分の人生を統合的に観察(過去からも未来からも時空を超えて見る。今に含ませる)

2,人生の当事者でありながらその中に不動の天命をつかみ、人生で必要な行動をする。

○人生統合の三要素

1,動詞 2,対象 3,手段

心の分野で嘆きを見る。そこから、人生を貫く動詞を発見し、さらには、その対象を見出し、最後は手段を選定して、天職に至る。自分の人生だけでなく同僚や部下、家族、友人の人生も見る事が可能。このように人の人生も見ること自体、人の未来に大きな違いをつくることになる。

○天の眼

自分の天命を見出し、それを志したときにのみ、強い離見の見が持てる。だが、志を失えば天の眼は消え、行動を天命に沿って適切にフィードバックできなくなる。志は、心の動揺によってしばしば振れる。天の眼は志があるときだけ幻のように現れる危うい存在。私たちは天の眼の存在の危うさを畏れ、常に志を新たにしなければならない。志を新たにし続けることで、人生の羅針盤となり、行動の源となる。

~後半に続く~


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