夢はあちら側の世界の入り口

 催眠療法の萩原優先生は、先日、入院され、次のように体験談をFBに投稿されていた。とても興味深く、一部抜粋してご紹介する。

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【酸素飽和度が下がると夢を見ていました】


今回の入院は「中和抗体療法」

を行うためでした。


この治療法は、高齢者で何らかの

基礎疾患があり、しかも、重症化

していな場合に適応があります。


リスクのある人の重症化を防ぐ

治療法です。


脈拍と血中酸素濃度を常に

モニターをしているのですが、

酸素飽和度が90%になると

アラームが鳴ります。


最初の晩は何度もアラームが

なります。


不思議なことに、アラームが

なる時にはいつも夢を見ているのです。

 

人は酸素濃度が下がると

眠っている時に夢を見る?


私たちが亡くなる前には、

意識も低下し、酸素濃度も下がる。


その状態では人は夢の世界に

いるのでは?


そんな事を考えていました。

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酸素濃度と夢との関係について、心当たりがあるので、書いておく。

まず、催眠療法やヘミシンクを行っている時、リラックスして脳波がシータ波に近づくほど、呼吸が微かになるように思う。呼吸すら忘れてしまったかのように。シータ波の時に自分の呼吸状態を意識することはまず無いが、ヘミシンクで、フォーカスを移動する時に(12から10)、「へ~。こんな微かな呼吸でも苦しくないんだな。」と感じたことがある。

あくまで、私の体験なので、他の方はどうなのかは分からない。正しくは専門家にお任せしたい。

変性意識状態に入るためには、リラックスするために深い呼吸を繰り返す。慣れてくると、数回深呼吸しただけで、催眠状態(α波からΘ波)にスッと入れる。催眠が浅ければ、顕在意識が優位であるし、深すぎれば眠ってしまうので、何も覚えていない。ちょうどいい深さは、寝入り端のウトウト状態だ。催眠療法では、その状態にある時に脳裏で見たビジョンやメッセージを受け取る。潜在意識に埋まっていたものを掘り起こし、顕在意識でキャッチする感覚だ。

催眠状態は、夢よりは浅い状態にあると感じる。

夢には幾つか種類があるように思う。

○肉体の夢

肉体の感覚が夢に現れる。例えば、尿意が強ければ、トイレを探し回る夢を見る。

○精神状態の夢

その時点で、何らかの悩みを抱えていると、それを象徴する夢を見る。私は、仕事で疲れていた時は、繰り返し同じパターンの夢を見た。学校に遅刻しそうなる。学校に辿り着けない。試験があるのに全然勉強していない。等。目が覚めて、「ああ、夢か。良かった。学校行かなくていいんだ。」と、ほっとするのだ。実際に学生だった時に、現実では試験勉強していないシチュエーションはほとんど無かったのだが、私は試験の準備が出来ていないという心理状態が一番怖かったと見える。仕事に対する自信の無さが現れていたのかもしれない。

○高次元からのメッセージ

四次元(亡くなられた方、妖精、精霊)存在が一番アクセスしやすいかと思う。私は、ごくたまにだが、亡くなった実母の夢を見る。霊感が無い方も、亡くなった方から不思議なメッセージを受け取ったというエピソードは、よく聞く。

催眠状態になると、意識を保ったまま、ハイアーセルフやガイド、マスター、等、五次元以上の意識体と対話することが出来る。宇宙人と会話する人もいる。単なる夢、妄想と片付けられないような、叡智溢れるメッセージになるので、確かに高次元に繋がっているのだろうと感じる。

○高次元への旅

これは、私も五十数年の人生の中で、一回しか体験が無いが、明らかに次元が違うと感じる夢を見たことがある。どこか別な世界、別の星に旅をしてきたような感じ。一言で表すなら、この上なく美しき世界。色彩が、この世で見たことがないほど、柔らかく、色が光を纏ったかのよう。自然と一体となったような建造物は、おそらく地球上では見たことが無い形。空も大地も、目にしただけで、感動で涙ぐんでしまうような、崇高な波動に満ちた景色。そして、同時に微かな懐かしさも感じる。

人は、記憶に無いものを想像することは無いと言う。脳裏に浮かぶなら、どこかで体験しているのだとか。今世で、そんな色彩や形を見たことが無いなら、前世だろうか。それとも、本当に意識体が肉体を飛び出して、どこかの星にプチ旅行してきたのだろうか。肉体の目ではなく、霊的な目を通し、実際に観光してきたのかもしれない。

と、いくつか夢の種類分けをしたが、皆様はどうだろうか。

夢は、あちら側(見えない世界)の入り口かもしれない。という感覚は、なんとなく万人に通じるように思う。


「私たちが亡くなる前には、

意識も低下し、酸素濃度も下がる。」

と、萩原先生が書かれていた。その時に見た夢は、既に夢ではない可能性がある。少なくとも肉体に縛りつけられた意識ではなく、自由に次なる世界へ解き放たれた意識が見ている真実の体験なのではないかと思う。

たまたま、ふと思い出したのだが、少し関連があるかもしれないので、書いてみる。

私が高校生の時、下宿の友達の間で、失神ごっこが流行った。

当時、少女マンガの世界では、か弱き女の子はショッキングな出来事に合うと、よく失神するのだった。その影響か分からないが、なんとなく、失神に憧れを抱いていた。マンガの世界で失神は当たり前に起きているが、私たちは失神の体験が無かった。失神するって、どんな感じなんだろう?おバカな高校生の発想なので、どうか真似しないでいただきたい。

友達が、簡単に失神できる方法を見つけてきた。二人一組で行う。失神する側は、意図的に過呼吸になる。サポート側が、相手を後ろから抱き上げ·······(念のため全ては書かないでおく)

そうすると、あら、不思議。本当に失神するのだ。時間にすると数秒だが、「ああ、これが失神した時の感覚なんだ!」と探求心を満足させるには充分だった。ただ、何となく、背徳心もあり、二回くらい体験し、その後は止めてしまった。

その失神から目覚める瞬間、覚えているのは、夢を見ていたということ。現実世界のことは綺麗サッパリ抜け落ちて、夢を見ている。私は、体が電車と一体化して、線路の上を走っていた。視野には、後ろに流れていく線路が見え、ゴトンゴトンという振動と、音が聴こえていた。やがて、目を覚ます。その間10秒あるかないか。目を覚ます瞬間、現実に戻るのに、コンマ何秒かのズレを感じる。何者でもない私から、○○という役割の私へ、切り替わるタイムラグみたいな、空洞の一瞬。

あれは何だったのか?今でも不思議に思う。

催眠療法を習い、意識について少しだけ知ったので、仮説を立ててみる。

意識は、潜在意識の奥深くでは、全てが繋がっているとされる。私は、人類の集合意識をはるかに超えて、無機物までも包括する集合意識にまで到達したのかもしれない。つまり、電車の意識になっていたということ。

これは、宇宙はすべて同じもので出来ていて、波であり粒子である。(意識するとあり方が変わる)私という個人の意識も、電車の意識も、元々は同じものであり、フォーカスの違いで、切り離されているように感じているが、失神状態(催眠、変性、夢、脳波が低い等)など、脳がある種の条件下にある時、自我の壁が取り払われ、すべてが繋がっているという素に戻るのかもしれない。

とすると、自我は気のせいでもあり、幻でもある。

「私」は、存在していない。という般若心経の世界に行きつくだろう。


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