前世療法体験~戦時中編

 退行催眠セミナー三日目

私の前世体験を紹介。

セラピスト役は、前世の誘導がまだ二回目という、初々しい受講生。私は、クライアント役は慣れているので、励ます意味で「大丈夫ですよ。セラピスト役を楽しんで!」と、声掛けした。テーマも、きっと典型的でやり易い前世になるだろうな~と思うものを選んだのだが、

予想を裏切り、今までで一番ハードな前世体験となった。セラピスト役も、講師も、へとへとになりながら、私を最後まで誘導してくださった。

☆テーマ

義父がなぜか苦手。とても優しい、素敵なお人柄であり、顕在意識では、嫌う理由がまったく無い。しかし、とても勇気を振り絞らないと会えない。怖い。前世に理由があるなら、知りたい。

☆最初の場面

前世への階段を降りたら、暗闇だった。ジメジメして、ひんやりしている。周りは、石のブロックで覆われた、氷室とか、地下室のようなイメージ。

膝まであるブーツをはいている。下半身から服装を確認。どうやら軍服らしい。背がヒョロリと高い、ほっそりした顔、短髪の男性。18~20歳くらいか?

理由が分からないが、とても悲しくて泣きたくなる。軍服を触ると、鳥肌が立つ。とても嫌な気分。「お母さん、お母さん」とつぶやき、胸がいっぱいになる。涙があふれてくる。

日本。第二次世界大戦の時期。名は、太郎。地域は、都会ではなく、田舎の様子。

☆太郎の家

アニメのサザエさんの家みたいな造り。引戸を開けて入る。和室、ちゃぶ台、カレンダー、襖、縁側、坪庭が見える。母、6歳の弟と三人暮らし。白い犬、ゴンが庭で飼われている。

☆食事場面

ちゃぶ台に母、弟と共に座る。縁側のある欄干に手を当てて、白いシャツを着て学生帽を被った青年が立っている。親しい同級生か。

太郎は、母のことを一番気にしている。「とても優しい」と、母に信頼を寄せている。

母に意識交代

「太郎は可愛い。大切。音楽が好きな子だから、習わせてあげたいけど、うちは、お金が無いから····。戦争には、学生は取られないといいのですが。」と、太郎に赤紙が来ないか心配している。

☆大切な場面へ

田舎のどこかの校舎。太郎は出征しており、軍服を着て、教室の一室に仲間達と、横一列で整列している。とても緊張している。赴任先は国内であった様子。

「誰も本音なんか言えない。」と太郎。

教壇に、太郎の所属する団の上官のような人物が立っている。

教卓を、乱暴に叩きながら、大きな声で怒鳴り続ける。太郎達には、彼が何を言っているのかさっぱり分からないが、「ハイッ!」「ハイッ!」と返事をしている。返事しないと叱られるからだ。

それでも、仲間達が、理不尽な理由で、上官に殴られる。太郎より、痩せて小さな青年が、平手打ちをくらい、よろけているのを見ている。太郎は、怖くて心の中では、怯えて泣いている。「戦争に勝たなきゃいけないから。我慢しなきゃ。我慢するんだ。」涙を見せないよう必死にこらえる。

かなりの恐怖で、現実の私の方は、体をガタガタ震わせながら号泣。人間って、恐怖に震える時には、体はこうなるんだと、理解。

セラピストから、意識を離して上の方から眺めてみてはどうかと提案される。試しに上から俯瞰してみたら、ジオラマを眺めているような感覚となる。段々落ち着いてくる。

☆次の場面

ススキ野原。背丈以上の高さのススキ野原に身を潜めている。外出中に空襲でもあったのだろうか。隠れて震えている。命の危機を感じて、涙を流す太郎。「お母さん!助けて!お母さん!お母さん!」パニックになり、現実の私も大泣きしながら叫ぶ。セラピスト役の受講生も、私の潜在意識に巻き込まれ、泣き出してしまった様子。立ち会ってくれている講師から、誘導の助け船が入る。クライアントの私も、セラピストも、講師も必死である。何とか力を合わせ、ゴールを目指す。

☆次の場面

先ほどの暗闇の氷室みたいな場所に再び居る。防空壕だった。たくさんの人々が暗闇にうずくまり、耳をふさいでいる。爆音が続いている。

「ススキ野原では、死が近くて、あんなに怖かったのに、今は、不思議とあまり怖くない。死が遠い。」と太郎。暗闇にずっと居たため、精神状態が麻痺でもしてしまったのだろうか。あまりの疲労と緊張で、死に抵抗する気力が無くなってしまったのか。執着を手放し、悟りの心境に近くなっている。

☆臨終場面

戦争が終わる取り決めがあったのに、何故か、攻撃を受け、太郎は巻き込まれ即死。

電車か、滑車か、何らかの箱形の乗り物付近で、大勢が犠牲となる。機銃掃射?

たくさんの死体の中に太郎の体がある。そのそばに太郎の魂が立っている。

「私の体が、持っていかれてしまう。敵国の実験に使われてしまう。どうやら、損傷の少ない体が選ばれたようです。」

あまりの展開を受け入れられず、体に執着して、なかなか浮上できない魂。講師の機転で、体の行く末を最後まで確認するよう誘導される。最後を確認し(おそらく、アメリカ人に実験に使われたのだが、詳しい場面は出てこなかった。見る必要のない記憶を潜在意識は出してこない。)、魂はようやく満足する。

この人生で何を体験したか?

「辛かった。母に、育ててくれてありがとうと、お礼が言えなかった。」

何を学んだか?

「平和が大切ということ。戦争をしてはいけません。」

☆中間世

魂の逝くべき世界へ。上空の雲の上に、天女みたいな存在が見えるが、どんな存在か、よく分からない。

今の私と太郎の魂との対話。

私は、太郎に「辛かったね、とても大変だったね。」と、涙ながらに労う。「あなたの分も、やりたいことをやって、しっかり生きるからね。」太郎から、音楽への未練が少し伝わってくる。

☆高次元存在との対話

さっき見えた天女に来ていただく。太郎の守護霊だった。迎えに来たらしい。

「太郎には、音楽を学ばせてあげたかったが。戦争は、人間の集合意識が引き起こしたもの。この道を乗り越えるしかなかった。あなたは、戦争の無い集合意識にいる。やりたいことの出来る世界。どうか、楽器を奏でる時は、太郎のことを思い出してあげてほしい。」と、天女からメッセージをいただく。

☆グリーフセラピー

20年前に亡くなった義母に会う。

既に高次元の光になっている義母からは、慈愛の波動しか感じない。人間界のことに執着心は一切感じない。例えば「嫁のくせに、義父のお世話をしないなど、とんでもない。しっかりやりなさい。」などという人間的な姑の価値観など、一切手放している。

「好きなことを学びなさい。やりたいことをやりなさい。義父のことは、気にしなくていい。ちゃんと必要なサポートは、もたらされている。安心しなさい。」

☆安全地帯へ戻る

白神山地のブナの森。青いインク色の美しい池。まるで、私の心の中のようだと感じる。浄化され、スッキリした、瑞々しい感覚。

☆解催眠へ

☆感想

どこがテーマに結び付いたのか。実は、義父は、あの怖い上官に風貌が似ていただけであり、上官と魂の繋がりがあるわけではなかったのだ。しかし、前世記憶が潜在意識にあるため、義父に会うと、前世の恐怖が無意識から沸き上がり、苦手になってしまったのだ。義父には、とばっちりであり、申し訳ないことだった。

単に、この気付きのために、こんなにハードな前世を再体験することになり、巻き込んだ講師にもセラピスト役の受講生にも、頭を下げたい気持ちである。

三人とも、セッション後は、へとへと、ヘロヘロであり、よくぞ生還したと、互いに讃え合いたくなった。まるで、戦友のようであり、肩を組んで歌いたくなった。

大変困難なケースとなり、初心者の受講生には可哀想であったが、先生からは

「これを乗り越えたんだから、もう何も怖くないよ。」と、励まされていた。プロの先生方にとっても、なかなかハードなケースであったようだ。

私は真性退行といって、前世の人物に成りきってしまうので、イメージも体感も感情もリアルで、先生が今まで接してきたクライアントの中でも、なかなか居ないタイプらしい。

そんな私に最後まで力の限り寄り添ってくれた講師とセラピストに、心から感謝している。

☆追記

終戦直後、死ななくてよい命が理不尽に奪われていた。記録には残されていないが、きっとたくさんあったろう。

戦争のルールなど、意味はない。ルールを設定したって、国際法を云々したって、殺し合い自体が誰かの都合で正当化されていく。

実験に使いたいから、いくつか死体を調達して来い。となれば

例え戦争が終結していても、混乱に乗じて敗戦国を理不尽に蹂躙できたのだろう。

これが戦争だ。


私たちの中に、戦争の火種がある。

比較し判断し批判し

正義と正義が、対立する。

太郎の守護霊が「集合意識」が戦争を起こしたと言っていた。

戦争は、私たち一人ひとりの内面が参加して現実化する。不安、欠乏感が刺激され、巻き込まれていく。

内面が統合されていなければ、火種の原因となる。

戦争は、国のトップや支配者クラスが勝手に起こしているようにも捉えられるが、集合意識の観点から見ると、私たち一人ひとりに責任はある。

国のリーダーに期待し依存し、外側の出来事に翻弄されるのではなく、私の内面と向き合うことがまず必要となる。

たった一人、理想的なリーダーが出現したとしても、その他大勢の内面が集合意識を形成するのだから、火種があるなら、争いは絶えない。

私が私を受容できなければ、他者を受容することも不可能だ。自分を愛せなければ、家族も愛せない。自分も身の回りの人も大切に出ない人が、世界を愛せるだろうか。

自分の中の争いから、まずは解決していかなければ、戦争は無くならない。

集合意識は私たち一人ひとりが創っている。日頃から、自分が静かで穏やかで、平安に満ち、愛に溢れていれば、それが集合意識の一滴となる。

現実を他者のせいにしていては、いつまでも現実は変わらない。

自分が変われば現実は変わる。戦争の無い世界も創れるのだ。

今、ここで、私はすべてを与えられ、満たされ、生かされている。そのことに気づくことから始めたい。

催眠療法は、きっとそのお手伝いができます。

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