胎児期退行催眠体験

 昨日も催眠療法 退行催眠スキルアップセミナーを受講していた。

9月から催眠療法を学び初め、受講生や友人知人合わせると、15人くらいはセッションさせていただいたのかな?まだまだ初心者なのに、妙な慣れや、大胆さが出てきてしまう頃。反省の意味も込め、昨日のセッションを記録しておきたい。

昨日は、胎児期退行催眠を学んだ。お母さんのお腹の中にいた赤ちゃんの自分に戻り、お母さんの愛をしっかり感じたり、場合によっては、胎児期のトラウマに向き合って癒したりする。前世や幼児期に生き辛さの原因が見つからなかった場合、お腹の中の赤ちゃんが感じていた思い込みが、実は原因だったりする。胎児の記憶も、しっかり私たちの潜在意識に書き込まれているので、催眠下ではよみがえってくる。再度生まれ直し、母親から初乳を飲ませてもらう追体験をするだけでも、免疫力がアップして元気回復につながるケースも。何より、愛されていた自分を思い出すことは、最大の癒しとなる。

まずは、私のケース。

◇目的

小さい頃から、不安を感じやすい性格で、頻繁に大泣きしていた。その原因を知りたい。

◇母親のお腹の中

3~4ヶ月目?まだ小さな私。目がしっかり出来上がっていない。身体を丸めている。胎内は意外と明るく、血管が壁に張り巡らされ、血液の流れる音がする。あたたかい。羊水は白く感じるが不快感は無い。母の心臓の鼓動に一体感を感じる。安心感を味わう。

◇母と意識交代

母が今、何を感じているかセラピストから質問

母の頭の中は、家事の手順のことでいっぱい。あれやって、これやって。と。昔の女性は家事も手がかかるし、忙しかったんだなあ。

生まれてくる赤ちゃんには、元気で生まれてほしいと願っている。もう名前も考えているので、いつか、その由来を子どもに語ってあげようと考えている。

意識交代しながら母を感じている間に、同時に赤ちゃんの感覚も入ってくる。モニターが二台並んでいて、顕在意識の私が分析的にチェックしている感覚。これは擬似退行と言うらしい。

赤ちゃん目線では、胎内の上の方に、赤黒い臓器の塊みたいのが見えて(感じて?)いて、心配している。赤黒さが、不安材料になっている。

セラピストの誘導で。また母を感じる。

気丈に振る舞っているが、心中は、不安や孤独がある。遺伝的なものか?バイオリズムか?落ち込みやすい時期がある。もしかしたらその不安が赤黒いイメージとして赤ちゃんに感じさせているのかも。赤ちゃんは、母と一体になっているので母の不安をストレートに感じる。

セラピストから、母にどう言葉をかけたいか質問

「言いたいこと、溜め込まないで、表現するようにしたらいいよ。」赤ちゃんの私が言う。

母を感じる。

編み物をしているシーン。どうやら編み物でストレス解消をしていたらしい。

セラピストの誘導で、母の体外を感じる。

テレビで野球中継の音。父と姉がいて、母が料理をテーブルに運んでいる。父はリラックスしている。父は、優しかったが、典型的仕事人間。時代だろうが、父親は仕事、母親は家庭、と分担がハッキリしていて、母はどんなに大変でも感じていたことを口に出さなかった。おそらく、当時の女性は皆自己犠牲精神を持っていた。家庭への献身が、理想の妻であり母であったから。

心中を素直に言葉に出来ないことで、不安が溜まり、それを誰にも相談できず、好きな手仕事に没頭することで紛らわすしかなかった。

赤ちゃんが言う。

「早く生まれたい。母の話し相手になりたい。気持ちを聞いてあげたい。」

◇中間世

生まれてくる前に魂がいた場所まで戻る。空の上から母を眺めて、なぜ、その母を選んだのか、理由を思い出す。

私は、前世でも家族であった母のことが大好きで、また、母と生きていきたかった。

「今度は、ちゃんと生きようね。」そう、空の上から母にメッセージを送っている。人生を最後まで全うしてほしい。そのために、私が助けに行くよ。と。応援したいと思っている。

自分を表現せず、時代の理想像に合わせ、本音を圧し殺して生きる女性の人生パターンを繰り返しそうになっている母。(やがてストレスが溜まり、精神を病み、自死を選ぶのだが)

「でも、繰り返しちゃうんだよなあ。」顕在意識の私がつぶやく。母を助けたいと願って生まれた私は、そんな思いをすっかり忘れ、母の愛を一身に受けて天真爛漫に育った。母を亡くす10歳まで、自分の人生を満喫してきた。そして、母と同様に、自分を表現せず、誰かの理想を演じ、本質を圧し殺す人生を歩み出す。やがて、精神を病み·····母が亡くなった同じ年齢で、私は同じ状況にいた。皮肉なものだ。

ただ、違いは、時代が個性を許し始めていたことだろうか。家事の負担も激減していたし、夫は、昔の父親像と逆転し、家庭のこともとてもよくやってくれる。メンタルな病も、虫歯ぐらいメジャーになり、世間的なバッシングや排除も減っていた。自分を大切にしていい。頑張らなくてもいい。という新しい考え方が広まってきていた。私は、母とは違い、時代に助けられ、肉体に命を宿し続ける選択をすることができた。

母の前世からの因縁を、私の代で克服できたのだ。母の魂が願っていたであろう、本質の望む生き方をすることを私は実現しつつある。母を助けられなかったけれど、私が本質に生き、自分を自由に表現して、人生を最後まで全うすることが、母への恩返しになるように思う。

また、私が今世に生まれた目的を問うと、「総仕上げ」と、一言だけ伝わってきた。シンプル!

◇生まれる

産道を通り、子宮から出ていく。

外界に出た瞬間

「また、来ちゃった。」と、一言。なんと冷静な赤ちゃんの私の意識!潜在意識では、前世からのつながりが分かっているからこその感想かもしれない。外は意外と明るい。

母に抱かれ、初乳を飲ませてもらう。深い安心感と母からの無条件の愛を全身で味わう。至福のひととき。

◇安全地帯へ

解催眠前に安全地帯へ戻る。セラピー前に感じなかった太陽が上空に輝いている。

母の思いが届く。

「あなたの名前は、太陽から取りました。太陽のように輝いて、お日様に向かって咲くひまわりのように、光を目指して生きてほしい。自由になって、自分を生きてほしい。」

◇セラピー後の気付き

幼い頃よく感じていた不安感は、遺伝的なものも大きかったかもしれない。現代では、軽い発達障がいと言われる症状だったのかもしれない。セロトニン分泌がうまく出来ず、人よりストレスを感じやすいため、うつ病などになりやすかったり、疲れやすかったり、感情コントロールが難しかったりする。また、視野狭窄的思考回路なので、環境や人間関係に左右されやすく、兎に角生き辛い。他人のネガティブな念を取り込みやすく、深いダメージを受ける。人との距離感が理解できず、入り込みすぎたり、入り込まれたりしがち。しかし、そんな遺伝的な原因があったとしても、私はそのオプションを自ら選択し、今世を生きることにしたわけだ。そんな生き辛さを感じて苦しかったからこそ、心理学や催眠療法を学ぶことにつながり、本質の自分を発見していく道を進むようになった。すべてに恵まれていたら、私はまだ、エゴの欲求を満たすだけの人生を送っていただろう。

どんな人生も、自分が選んでいる。学びたいことをしっかり学べるように現実を創造している。ただ、命ある限り生きる。生きることをあきらめない。

そんなことに気づかせてもらった。催眠療法は、深い!面白いなあ。

次に、私がセラピスト役をさせていただいた例をさらっと書いておきたい。反省のため。

まず、催眠深下の誘導が間が空きすぎて、クライアントは、眠りそうになったそうだ。ヤバいヤバいと、自ら目を覚ますよう努力していたそうで、申し訳なかった。先生からも、人によって、誘導のテンポを変えた方が良いとアドバイス。まだ、誘導のリズムは試行錯誤中なので難しいが、ワンパターンにならないよう気をつけていきたい。

次に、セラピストの焦りや動揺がストレートにクライアントに伝わっていたらしい。「あ、時間が足りないかも!」「あ、言い間違えた!」など、心中の気持ちが、潜在意識を通し相手にリアルに伝わるので、誤魔化しが効かない。セラピストは常に自信を持ち、慌てないことが大切。いや、しかし、潜在意識は嘘をつけないんだなあ。あらためてびっくり。

次に、私がやたら質問しすぎてしまったことも反省。つい、クライアントに何かお土産を持って帰ってほしくて、目的への解答を得たいと必死になってしまった。あくまで主体はクライアント。セラピストの思いは控えめが大事。寄り添いが基本だ。

先生から指摘。私は質問力はあり、いろいろ変化球を出せるが、それにはまるクライアントには成功するが、はまらない人もいるだろう。セラピストは、越えてはならない。客観的であれ。とのこと。(心の境界線のことかな?一線を越えてはならないということかな。)ただ、次のように慰めてくれた。

「○○さんは、越えているんですよ。技術的なことはまだまだですが、既にセラピストなんです。セッションが成功しても失敗しても、クライアントは○○さんに感謝すると思いますよ。」

質問責めで、やりすぎな所は否定できないが、中には核心に触れる質問もある。クライアントと信頼関係がきちんと築けていて、その課題に向き合う心構えも出来ていれば、よいセッションになる可能性もあるということか。まだ、博打的なセッションで危なっかしいが、セラピスト魂の暴走を抑え、技術も高めつつ、進化していきたいなあと思った。

このクライアント役の方とのセッションは、最後は「初乳」を「巨乳」に聞き間違えられ、クライアント大爆笑のうちに終了。解催眠直後の一言が

「ああ、面白かった!」だった。

彼女の笑顔が見られて、私も幸せな気持ちになった。笑点のような終わり方になったが、それはそれで良かったかもしれない。彼女はデモでたくさん涙を流していたし。しんどい一日だったかもしれないから。

まだまだ未熟者で、彼女の本質を引き出すまでは行かなかったが、彼女が心にチリっと痛みを感じる部分を自覚できた様子なので、糸口が見えた気がする。「ここに何か原因があるかもしれない。事前面談で触れられていたら、もしかしたら踏み込めたかも。でも、私の心の準備がまだ出来ていなかったかもしれないし。」とおっしゃっていた。でも、次にセッションを受ける機会があればチャレンジできるし、彼女のペースを大切にしてほしい。今回は新たなる課題をチラ見出来ただけでも、私の役割があったかなあと思うことにする。

講師からの次のお話が胸にしみた。

「潜在意識は、クライアントに必要な情報を出してくれます。でもね、クライアントがまだその課題に向き合う準備が出来ていない時があるの。いくらその情報を見せられても、受け入れられない時がある。それはいつも覚えておいてね。」

ああ、耳に痛い。

セッション中、きっとここに鍵がある。と、直感が知らせてくる時がある。つい、深堀したくなり、質問をしつこく重ねてしまう。しかしだ。クライアントに準備が出来ていなくて、心を閉ざされてしまったら、もうセッションは進まなくなるのだ。ここが、クライアント主体で進めなくてはならない理由でもある。今日のセッションでは、ここまで分かればいい。と決めるのはクライアントであり、セラピストがもっと根本的解決をしましょうと押し付けることは出来ない。回復も成長も、クライアントのスピードがある。セラピストにとっては不完全燃焼のセッションであっても、クライアントが満足すればそれでよいのだ。

だから、大切なのは「寄り添い」

クライアントの潜在意識に必ず答えがある。100%信頼し、セラピストは自分の思い込みを手放して、ひたすら寄り添う。言葉一つひとつ、判断せず、肯定する。そうしていれば、クライアントは自分の力で立ち直っていく。自分で生きる力を取り戻していく。

基本中の基本だったのに、いつの間にか失念していた。何度も何度も、肝に命じなければなあ。

学びの多いセッションだった。クライアント役の受講生さん、ありがとうございました。

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