八百万の神様

 今朝のこと

突然大粒の雨が降ってきた

降っては止み、降っては止むを繰り返す

携帯が防災情報を受信し、東京上空で発生した強力な雨雲が、(大きさは一つの区を覆うくらい)我が家のある地域に向かってくるのが分かった

これから、夫が出勤する時間帯に酷い雨が来そうだったので、早めに家を出たら?と提案したが、夫は動じずのんびりしていた

暫くして

「龍神さまが助けてくれた!」と夫が雨雲レーダーを見せてくれた

こちらに向かっていた雨雲が、急に90度向きを変えていた

夫は雨に濡れずに仕事場へ自転車で向かった

今日は、1ヶ月に渡る出張先での最後の仕事の日だったので、気持ちよく一日を過ごして欲しかった。夫を守る何らかの存在が、夫の通勤時間帯だけでも、雨雲を脇に避けてくれたのかもしれない。夫は、空を見上げ、龍神さまにありがとうと言いながら、自転車をこいでいたに違いない

日本は、数えきれないほど神様に守られた国だ

八百万の神様と表現される

空に、山に、海に、岩に、稲穂にも、野生動物にも、雷などの自然現象にも

日本人は、目にする様々な対象に神性を見出だし大切にしてきた

神社に祀られる神様(古事記で有名な神を含め)は、宇宙由来であるとか

遥か昔、宇宙から飛来した龍のうちで、人間と関わりを持つ存在が龍神と認識されたとか

レムリアが沈む時に日本へ逃れたのが、今、富士山を守る女神であるとか

最近知った神様情報はいくつかあるが、印象として変わらないのは、日本の神様は、人間にとても身近だということだ

例えば、お米一粒の中には、七人の神様が宿っているので、ご飯は残さず有り難くいただきましょう。という教えは、根拠は無いまでも食べ物を大事にする習慣の根幹に位置している。食事に自然と手を合わせることが出来る日本人の心根が好きだ。(私は、小さい頃から、お茶碗によそわれたごはんを見ると、ニコニコ笑っている1ミリに満たない小さな神様を心の目で見た。)

昔から、里には鎮守の神様がいた。飢餓や疫病から村を守り、人間の生き死に、喜びや悲しみに寄り添い、豊かさを実現するために力を貸してくれた。だからだろうか、神社のお祭りは、時代を経ても存続している。神様も人間と共に楽しむのが好きなのだ。八百万の神様と日本人の親和性は、遺伝子に刻まれているようだ。

目に見えないが、感じる。あたたかく、大きく、優しく、力強く、すべてを受け入れてくれる存在を。

今までの時代は、神様は崇める対象だった。神は上で人間は下という感覚だった。

しかし、時代は変化した。

神も人間も。動物も植物も。山も海も岩も土も。どんなに小さな生きものに至るまで、同じものから生まれている。色々な表現はあるが、宇宙根源のひとつの意識が無数に分離して、すべてが生まれた。八百万の神様という日本人独特の感覚は、宇宙意識そのものと言える。

神社の神様も、人間も、同等の存在だ。互いに敬意を持って接することは当たり前だが、不必要に自分を卑下する必要はない。神様だって出来ないことはある。それぞれに個性があり、得意不得意があるから、協力しあって皆で生きる。共同創造だ。

地球は美しいアクアリウムだ。大いなる循環にすべてが生かされている。循環する限り、地球は星の寿命を迎えるまで命の楽園であり続けるはずだった。

目に見える世界しか信じなくなった世界は、大いなる循環を破壊した。この100年で、地球は汚され、貴重な種が消えていった。人間は、一瞬にして地球上を破滅させる武器を手に入れてしまった。いつ何時、何を切っ掛けに、最悪の事態が起こるかわからない。

八百万の神様を思い出すことは、大いなる存在にひれ伏そうという意図ではない。人間の愚かさ、無力さを嘆き、神に丸投げすることでもない。私たち一人ひとり、地球に生きる上での責任がある。人間がやるべき責任を果たし、人知を超えた部分を神に委ねる。目に見える世界も見えない世界も、あらゆる生命体の種を超え、繋がり、互いに大切に思い合いながら共存していく。

例えば、冒頭の夫のように、天気の僅かな変化にさえも神様の働きを想像し、心から感謝する。感謝の気持ちは、清々しいエネルギーを生み出すので、夫の職場の同僚にも影響し、質のよい仕事につながり、そのサービスを受けた誰かの心身に役立ち。豊かさは循環する。風が吹けば桶屋が儲かる。と言うが、一人ひとり小さな神性を発揮すれば、巡り巡って世の中は変わるのだ。

八百万の神様は、数えきれないくらいたくさんの神様という意味だ。そして私もあなたも、家族も、隣の○○さんも。みんな、八百万の神様だ。

日本人の神性とは、宇宙そのものの意識「愛と調和」ではないかと思う。(西洋には戦い、征服の神様もいるが、日本は、元々は愛と調和による国造りをしていた。)

テレビや新聞、ネット情報などを見て、世の中の不穏な動きに不安を感じる人もいるだろう。不安に飲まれたり、思考停止になり我を忘れ日々をやり過ごすのではなく、地球に生きる一員として責任を持って生きていこう。小さな選択の一つひとつ、行動も感情も。どんな僅かなことでも、未来はいく通りにも分岐する。

みんなが安心して笑って生きる豊かな世界を未来に描いて、あなたの中の神様を意識して生きてほしい。

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