煩悩即菩提
「煩悩即菩提(ぼんのう そく ぼだい)は、大乗仏教の概念の一つ。 生死即涅槃と対で語られる場合が多い。 悟り(菩提)とそれを妨げる迷い(煩悩)とは、ともに人間の本性の働きであり、煩悩がやがては悟りの縁となることである」
Wikipediaより
三つ前の投稿で、手術翌日の気付きを書いた。
身体が回復するに従い、物欲が復活したことについて、煩悩(欲·エゴ·自我の働き)は、魂の喜びではないか?と感じたのだ。
それについて、自らの体験をもう少し記録しておきたい。
一昨日、無事退院した。ちょうど一週間の入院だった。たくさんの方々に支えられ、愛を送られ、安心して回復に専念できたおかげだと感じている。このように、様々な縁により生かされていることに心から感謝している。
さて、退院当日。夫が迎えに来てくれて、一週間振りに、午前中の病院一階に会計のために降りたのだった。
私はその事を、無意識に「下界に降りる」と表現していた。
入院中は、感染症対策のため、外来が終了する15時以降でないと、一階には降りられず、大勢と接触する機会がなかった。
安心安全で清潔な環境で、静かで、美しい景色に囲まれて、病院のスタッフさんたちから、丁寧に接してもらい、まるで天界へ小旅行にでも出掛けていた気分なのだった。魂のリトリートのような。私の人生の中では、しばしの休息タイム。体、心、魂の三位一体により、バランスの再調整が行われていたように思う。
それは、何のためか。今、天界に戻り、至福にたゆたうためではない。
もちろん、一生を勤めあげれば、魂の故郷へ戻り、体験のすべてを源へお土産として渡して、私という魂は浄化され大いなる意識に統合されるだろう。完全なる安息に包まれ至福に戻っていくだろう。いずれはそうなる。至高の愛のエネルギーに還ることになる。だが、今ではない。
私は、まだ寿命まで、やることがある。魂のプランをやり遂げること。今世を目一杯楽しんで、たくさん体験すること。
ようやく分かったのだ。魂がやりたいことは、悟って早々に天界に帰ることではない。
生かされているこの世界で、命尽きる瞬間まで、どんな体験もしっかり味わって、私の人生を彩ることなんだ。それが、本質の波動、喜びの周波数に沿うことになる。
魂の成長に従い、結果的に悟りに誘われるかもしれないが、悟りは生きる目的ではない。様々な体験を通し、「私」を知ることだ。(個性エネルギーの私から、やがては宇宙源の意識に気づいていく過程も含め)
さて、話を戻す。
そう、下界、もとい、一階に降りてきた私は····
まるで、天孫降臨状態に。
清らかな安らぎの世界から、一気に混沌の世界へ戻された。様々な周波数のエネルギー渦巻く世界。力強い命の現場。自我が巻き起こす様々なドラマの交差点に。
ヒマラヤ山中で仙人のように修行していた僧侶が、いきなりポータルを抜けて、ニューヨークの雑踏に放り込まれたような心境と言えば伝わりやすいだろうか。
国造りの神様も、降臨直後は大変だったろうなあと思う。(笑)
つまり、午前中の病院一階は、大勢がごった返し、わ~わ~していたのである。
これは·······
清らかだけでは、生きていけないぞ。そうか、こういう世界に私は生きてきたんだ。覚悟して転生してきたんだ。しっかり自我に働いてもらわんと、とても生き抜けないぞ。そうか、自我は頼もしい相棒だったんだ。これからは、真我(魂)と、協力しあってバランスよく進んでいけば、きっと喜びの波動を失わずに済むだろう。そんなことを、会計を待ちながら思っていたのだった。
下界(現世)の波動に心身を慣らすのに、丸一日かかった。帰宅して、発熱したので、16時間くらいひたすら眠り続けた。久々の熟睡。
翌日は、スッキリ目覚めた。身体が軽い。
グラウンディングのために、と言い訳しつつ
○好きな買い物(キラキラ&可愛い&チープレトロ)
*注) この日、何となく可愛いからと買い求めた虹色お星さまネックレス(トイアクセサリー)が、翌日からのビーズ職人魂に火を付けることとなる。本当に、人生何につながるか、分からない。根拠なくとも、気分が上がる物には、やはり何か理由があるのだ。ワクワクは、魂からの直球メッセージだ。タイミングを逃さないことが大切。
○焼き肉(食事療法はしばし休憩)
○本の購入(フィンドホーンにはまっている)
○公園でクラフトビール堪能
○綺麗なワンピースを一枚買う
退院祝いだからと、物凄い勢いで、食欲·物欲をしっかり満たした。
煩悩まみれである。
しかし、これも人間の楽しみ。
片寄らず、バランスを取りながら、心身を大切にしつつ、魂の目的を実現していく。
煩悩は、うまく付き合えば、素晴らしい相棒になる。地球ならではの楽しみ方を教えてくれる。時には、私を守ってもくれる。
煩悩即菩提の説明には全然なっていないが、
煩悩も素敵な体験だよと、伝えたい。
だって、人間をやっている限り、煩悩は消えないのだ。どうやっても。人間体験と煩悩はセットなのだ。そもそも、それを体験するために、魂は転生してきたのだ。それを味わい、そこから気付き、学ぶために。
人間って、面白いよ。本当に。
しっかり味わって、楽しんで、やりたいことやって
「楽しかった~。」と言って
帰れたら(還れたら)いい。
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